「1人で苦しまないで」いじめが理由で焼身自殺を測ったフランス人少年が本を執筆

ジョナタン・デタンは、フランス北部の街マルケット・レ・リールに両親と2人の姉と一緒に暮らしています。 一見ハッピーなティーンネイジャーに見えますが、10歳の頃から6年の間、ひどいイジメにあっていました。

Facebook / Jonathan Destin

イジメは小学校のときに始まりました。。朝から晩までクラスメートに小突かれ、バカにされる毎日。「名前が変だ」「顔が変だ」「体が変だ」彼の全てが、彼をいじめる口実となりました。「11才の時、70キロもあったんだ。キャンティーン (カフェテリア) でテーブルの下で蹴られながら『おまえは将来、でかい豚なるんだ』て言われたのを憶えてる」

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いじめっ子に言い返したこともありましたが、殴られしまい、それ以来ジョナタンは反撃することを止めてしまったといいます。何も言わず、殴られることや罵りに耐え続けました。中学に上がると恐喝が始まりました。少し年上の生徒達に金を巻き上げられるようになったのです。「母が毎日、お昼のサンドイッチ代として5ユーロを持たせてくれてた。それを毎日とられた」そしてジョナタンは、どんどん自分の殻にこもるようになっていきました。恐怖と屈辱の狭間で誰にも助けを求めず、危険な孤独状態に陥っていきました。

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そして2011年2月7日、ジョナタンが16歳のとき最悪の事態へと発展してしまいます。お昼休みに学校を出たジョナタンは、彼にいつも執拗に絡んでくる不良グループと鉢合わせしてしまいます。「家の近くにあるトンネルのような狭い路地に引きずられていった。囲まれてしまい、逃げ場は無かった。そしたら1人が拳銃を取り出して、それを僕の頭に突きつけたんだ」ジョナタンは、次の朝までに100ユーロ用意しないと家族を殺してやると脅されたのです。夜、精神的に極限まで追い込まれてしまったジョナタンの脳裏に、ひとつの解決策が浮かびました。それは、「自殺」でした。

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翌日、ガソリンを1リットル購入したジョナサンは公園に行きました。焼身自殺しようと考えたのです。躊躇することなくガソリンを頭からかぶったジョナサンは、マッチに火をつけました。体は一瞬にして炎に包まれました。「心が深く傷ついていて、それしか解放の方法が無いように思えたんだ。燃えて煙になりたかった。全てを終わりにしたかった。もう生きていくのに疲れてたんだ。でも、それはすごい痛みだった。自分の皮膚が剥がれていくのが見えた。2メートル以上の炎に僕は包まれていた」そのとき、ジョナサンの生存本能がとっさに働いたのか、彼は近くの運河に飛び込むことができました。そして全てを目撃した通りすがりの人に助けられます。「女の人とその人の娘がケーブルのような物を投げてくれた。救急隊員が到着するまでそれにつかまっていた」

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体の72%に3度の火傷を負い、昏睡状態が3か月も続きました。5か月間の入院で受けた手術は17回。大がかかりな皮膚移植と整形手術が必要で、術後は辛いリハビリが続きました。ジョナタンは歩くことも、腕や手を動かすこともできなくなっていたのです。人の助けを借りずに食事をするなど日常の動作ができるようになるまで長い月日がかかりました。

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ジョナサンの頭の中からはもう「自殺」の2文字は消えていました。彼はどんな辛い治療もリハビリも文句1つ言わず耐え抜き、決して諦めませんでした。自分のしたことを後悔していたのです。しかし何よりも悔しかったのは、あんな状態になるまで両親や友達、担当の教師に相談できなかったことでした。深い憤りを感じました。やがてジョナサンは新しい目標を見つけます。自分のようにイジメに苦しむ子どもたちを、助けてあげたいと思うようになったのです。

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18歳になったジョナタンは、イジメに苦しむ人たちに捧げた一冊の本を執筆しました。その中で彼は、悩みを聞いてくれる人を見つけることがいかに大切であるか、相談することを躊躇して、恐れて、恥ずかしがってはいけないということを一生懸命伝えています。また大人に対しても、子供たちの話に真剣に耳を傾けなければならないとアドバイスしています。

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両親は本の出版後、ジョナサンの為に団体を設立し、Facebook のページを開設しました。このページは、イジメにあっている子どもたちが相談できる窓口としても機能しています。ジョナサンの体には痛々しい傷が残りましたが、彼は新しい人生を歩み始めています。イジメに苦しんでいる子どもや大人に「1人で苦しんではいけない」というメッセージを届けるのが彼の願いです。22歳になった彼の今の夢は、仕事を見つけ、家族を持ち、ゆっくりとした平凡な生活を手に入れることだそうです。

Facebook / Jonathan Destin

現在日本には小中あわせて、約12万人以上の不登校児がいるとされています。これは異常な数字です。中学生の自殺は2015年1月から9月までの間だけでも77件発生し、過去最悪の水準に達しています。これは助からなかった子どもたちの数です。

ジョナサンの体験したこと、そして自分の体験を語ろうと思った彼の勇気をシェアしてください。今どこかで苦しんでいる子に「1人で苦しまないで」というジョナサンのメッセージが届くことを願っています。

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