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ブラジルの男性は夜な夜な人形を編んで孫娘に送った。しかし箱を開けた孫娘は思わず「アッ」と声を上げた

日本でも少子高齢化が進み、老後をどう過ごすかが話題に上がることが多い今日この頃。しかし高齢化に関わらず、老後の暮らしを心配するのはどうやら日本だけでなく、万国共通のようです。

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ブラジル人のジョアン・スタンガネッリ・ジュニアさんもそんな一人。長く飲食業に勤めていましたが心臓病のためセミリタイアをすることにした彼は、アクティブな老後を過ごすために新しい趣味を奥さんと始めることにしたました。その趣味とはなんと「編み物」。

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初めは苦戦したものの、ジョアンさんは徐々に編み物に熱中して行くようになります。そしてある日、彼は孫娘のためにある人形を編み上げました。自分の事をずっと思い出してもらいたいという思いを込め、人形にある特徴をつけて。

 
 
 
 
 
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その特徴とは、ジョアンさんの肌に見られる「白斑」だったのです。白斑とは色素細胞の異常で皮膚の一部が白く抜けてしまう病気で、人口の2〜3%がこの病気を患っていると言われています。健康上の問題はありませんが、皮膚の色がまばらになるなどの症状が出るため、周囲の視線に心理的ストレスと感じている患者さんが多くいるのが事実です。また、その見た目から周囲の心無い言葉に悲しい思いをする患者さんもいるとの事。ジョアンさんも30代で白斑を発症し、白斑とともに生きてきました。

 
 
 
 
 
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孫娘へのプレゼントをきっかけにジョアンさんはあるアイディアを思いつきます。
「自分と同じように病に苦しむ子供を勇気づけたい」

 
 
 
 
 
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ジョアンさんは編み続けました。

車椅子に乗った人形、補聴器を着けた人形、

そして肌の色がまばらの人形…。

「どんな身体であっても、他の人と変わらず価値ある一人の人間」そんなメッセージを込めて。

ジョアンさんが編み上げた人形をFacebookInstagramに投稿したところ、瞬く間に同じ境遇や障害に苦しむ子供の親から反響コメントが寄せられました。

「私の娘も白斑です。人形を娘に見せるのが待ち遠しいです。彼女に同じ境遇の人がいる事を知ってもらいたい」
「白斑を持つ息子は幼い頃から、周囲の心無い言葉に耐えてきました。この人形たちは白斑を持つ子供たちに勇気を与えてくれました!」

ジョアンさんは言います。
「白斑により人と違ってみえますが、まずは白斑を受け入れる事です。受け入れてから人生でやりたい事をやるのです、白斑は個性です」
元英首相ベンジャミン・ディズレーリの言葉を使って彼は続けます。

「つまらない生き方をするには、人生は短すぎる」(Life is too short to be little.)

 
 
 
 
 
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無知であることが、社会の中である特定の人々への偏見や差別を助長する、その事を人形を作る事で社会に発信し、病に苦しむ人たちに勇気を与えるジョアンさん。そして、ありのままの自分を価値あるものとして受け入れる勇気、そのことが他者への理解に繋がるという事を伝えてくれています。

 
 
 
 
 
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彼が見せる優しい笑顔は、自分を受け入れ、困難な人生を乗り越えてきた証のようにも見えます。自分を受け入れる事は、どんな人間にも勇気のいる事。しかし、人生の時を経て歳を重ねた時、ジョアンさんの様な笑顔になれる自分でいたいですね。