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トリビア

ロンドンで衝突する人種差別デモ しかしアフリカ系が白人にしたあることが写真に撮られ世界に拡散される

アメリカ、ミネソタ州ミネアポリスで起こった痛ましい事件。白人警官の不当な拘束によって、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが命を落としました。

その事件を発端に、今、世界の各地で人種差別撤廃を訴える運動が加熱しています。本国、アメリカで「ブラック・ライヴズ・マター」(黒人の命を守れ)と呼ばれる運動が盛り上がりを見せていますが、その影響はアメリカ国外にも波及しているのです。

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イギリス・ロンドンもまた例外ではありません。イギリスもアメリカと同様に、多くのアフリカ系の人々が生活しているためです。

ロンドンでも先日行われた、人種差別撤廃を訴えるデモ。その現場で撮影されたある1枚の写真が、SNS上で拡散され、大きな話題を呼んでいます。

実際にその写真をご覧ください。

白人男性を担ぎ上げて運ぶ、アフリカ系男性の姿。一体どうしてこの写真が、世界中の注目を集めたのでしょうか?

実はそのデモと同じ日、人種差別撤廃のデモに反発する形で、極右活動家を含む複数の過激な団体の集団もまた集まっており、警官隊と衝突するなどして暴力沙汰になっていたのです。

このアフリカ系の男性、パトリック・ハッチンソンさんは、地面に倒れていた白人男性を発見し、混乱する人々の中で踏み潰されないように、担ぎ上げて救助にあたっていたのです!

他のアフリカ系の人々も、自らの体を盾にして救助劇を守ってくれたというのだから驚きです。

ハッチンソンさんはのちのインタビューで、「この男性を守らなければ!ということ以外、何も考えていなかった」と語っています。

その現場を目撃していた人は、ハッチンソンさんの勇敢な行為によって、少なくとも2人以上の人生が救われたはずだと言います。逆上した人々からリンチされていた可能性もあったこの白人男性の命が救われたのはもちろんのこと、一瞬の感情に身を任せてこの白人男性に危害を加えていたかもしれない周囲の若者も人生を棒に振ることなくすんだのです。ハッチンソンさんの勇敢な行為は、こうして世界中の賞賛の的となりました。

いかがでしたか?デモに参加しているアフリカ系の人々の多くは、あくまでも「人種差別の撤廃」を訴えているのであって、特定の人種そのものを憎んでいるわけではないということが伝わってくる写真なのではないでしょうか。日本ではこのような人種の衝突はあまり馴染みがないトピックのように感じるかも知れませんが、日本でもアジア内の国の格差など、見えない差別が存在していると言えます。深く考えされられてしまいますね。

プレビュー画像: / © Twitter/hercarmy