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えらい

冴えないメガネの男性かと思った しかし男性の隠し持った才能を知った時 もう恋せずにはいられない

突然ですが、こちらの男性…みなさんご存知ですか?

中には知っている人もいたかもしれません。

そうでないのであれば、ちょっと冴えない、オタク風のメガネの男性…そんな印象を受けた人もいるかもしれませんね?

しかしこの男性が今、全米中の注目を集めている、と言ったらみなさん、どうしますか?

彼の名前は、ジミー・O・ヤン。

香港に生まれ、13歳で一家でアメリカに移住した人物です。

彼が一躍有名になったのは、アメリカの大ヒットドラマ「シリコンバレー」で、中国からやってきたエンジニア、ジアン・ヤンを演じたことがきっかけでした。

無表情で英語が上手く喋れない、けれどどこかふてぶてしい、アジア人エンジニアを演じて人気を博したジミー。けれど彼がすごいのは、必ずしも大ヒットドラマに出演したからではありません。

彼が人気を博しているその理由…

それはこちらの動画を見ればすぐに理解いただけるはず。

実際に動画をご覧ください!

そう…

ジミーは今、アメリカで話題沸騰!超有名スタンダップコメディアンなのです!

このスタンダップコメディは、日本ではあまり馴染みのないお笑いスタイル。コメディアンがステージに一人で立ち、ちょっとブラックなユーモアで、自虐や、世の中の矛盾を炙り出していくこのスタイルは、アメリカやイギリスなどの英語圏では一般的なお笑いスタイルです。

けれども、このスタンダップコメディを盛り上げるためには、完璧なトーク力はもちろんのこと、周囲の観客を巻き込んでゆくための非常に高度なテクニックを求められるため、プロになるためには10年以上かかるなんて言われています。(まるで寿司職人のよう!)

ジミーの出身地である香港では、日本と同じように全くスタンダップコメディの文化がありません。13歳の時にアメリカにやってきたジミーがスタンダップコメディの第一線で活躍できることは、奇跡に近いものがあります。

しかしその人気の秘訣は何なのでしょうか。

それは、こちらの動画をご覧いただければ分かるかもしれません。

アジアから移住してきた者として、ジミーは積極的に、アメリカの生活の中で日々感じていることをネタにしています。アメリカに来た時に英語が分からなかったエピソード、早朝の公園で見かける太極拳を行うアジア人の話、アジアの人たちの買い物の傾向など…

そのネタは表面上はただの面白おかしいエピソードなのですが、時にびっくりするほどアメリカ人の秘めた差別意識や偏見をえぐり取ることもあります。

このジミーならではのスタイルは、他の人種の人々が聞いて面白い(時に耳が痛い)と感じるのはもちろんのこと、「アジアの声を代弁している!」と同じアジア系の人々からも大好評。

ひょっとしたら、人々を笑わせると同時に、チクリと刺すそのスタイルのコメディを通して、相互理解を促し、世界から差別をなくしたいなんて大きなビジョンを心で掲げているのかもしれませんね。

ジミーはカリフォルニア州のサンディエゴに住んでいましたが、大学卒業を契機にコメディアンとしての活動を開始したそうです。2012年に「NYボンビーガール」に出演し、そして冒頭で紹介した「シリコンバレー」に出演したことで、コメディアンとしてだけでなく俳優としてもブレイク。

ジミーの活躍はそれだけにとどまりません。2018年には、アメリカに移住してきた経験をユーモラスに綴った自伝書「How to American: An Immigrant’s Guide to Disappointing Your Parents」(アメリカ人のなり方:両親をがっかりさせるための移民のためのガイド)を上梓。アメリカで優れた書籍に送られるGoodreads Choice Awardsで、ベスト・ユーモア賞にノミネートされています。

さらにジミーの活躍は止まりません。

2021年には、Netflix映画「ラブ・ハード」でついに主人公のロマンスの相手としてジミーが大抜擢!恋の相手としてのジミーの、また違う一面を垣間見ることができます。

そこにはちょっとした秘密があるのですが…本編のネタバレをしたくないため、ここでは自重しておきます笑

いかがでしたか?

ジミーのように、アジアの声を代弁してくれる存在が、もっとアメリカの映画などで見られるようになることを期待しています。

ジミーのスタンダップコメディは、Amazonで「人生はお買い得」として観ることができますので、興味を持った方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

プレビュー画像:  / © Pinterest/ huffingtonpost.com