ホームレスの男が、何年も前に自分を助けてくれた男性の写真を車の中で発見する

ある夜、アメリカ・テキサス州ブラウンズビルに住むジミー・カヴァゾスは、とても不思議な出来事に遭遇しました。 このエピソードは、世界は狭いということを再認識させてくれると同時に、善い行いは必ず誰かが見ているのだということを教えてくれるようです。

ジミーはその日起きた出来事を、後日Facebookに投稿しています。

投稿の内容がこちらです。この驚くべき結末に、あなたは何を思うでしょうか。

「一生忘れられない夜になった。

昨晩、深夜1時ごろ、私はなかなか眠りにつくことができなかった。それでベッドから出て、着替えて車に乗り込んだ。ブラウンズビル・オルミートとランチョ・ヴィエホにある、家族が所有する土地を見て回ることにした。これを週に3~4回ほどやっている。でも昨晩はいつもと少し違っていた…深夜の冷たい空気の中、風は非常に強く、小雨がパラパラと降り始めていた。そんな中、私はかまわず出かけることにした。そして、その夜はなぜか最近亡くなった父親のGMCのピックアップトラックに乗っていこうと思った。このトラックのバイザーには、(この車というより、自分の車全部に)父の写真をしまっている。葬儀場がくれた、装飾が施されたきれいな写真だ。『やあ父さん、ちょっと車を借りるよ。父さんに会いたいよ…』そう写真に話しかけて、車を発進させた。

私は父のトラックが好きだ。乗ると、父の匂いがして、私物なんかはそのままにしてあるから、なんだか彼を近くに感じられるような気がする。

町の中を走り、所有している空地の1つの前で車を停めた。見ると、空地には誰かが勝手に放棄していったらしいゴミがいくつかあるようだった。ゴミをトラックに積み始めたとき、ふと目をやると、一人の男が空地の脇の道の向こうに見えた。ひどく汚れ、着古してボロボロになった服を着てふらふらと歩いている。あたりは非常に暗く、風が強く小雨が降っていてとても寒く、風の音がする他はとても静かだった。私は作業に戻り、黙々とゴミを父のトラックの荷台に積み続けた。ふと気づくと、先ほどの男性が道を渡ってこちらに向かってきているのに気付いた。すると少し離れた場所から私に向かって、近づいて行ってもいいかと尋ねてきた…『もちろんだ、こっちにおいで』私はそう答えた。そうして空き地に入ってきた男性はゴミ拾いを手伝おうかと聞いてきた。この時私は懐中電灯を持っていて、話しかけてくる彼をそれで照らしていた。男性の顔はひげが伸び放題になっていて、しわだらけの顔には乾いた目が疲れた表情を見せている。手伝ってもらうほどのゴミもないし、もうすぐ作業は終わりだよ、私はそう答えた。すると彼は、英語でなくスペイン語で、別に何か欲しいとかいう気はない、ただ、助けになればと思っただけだと言った。名を尋ねると、彼はオスカルと名乗った…さらに住んでいる場所を聞いたが、ホームレスとして生活しており、時折ここから数キロ離れたところにある教会の敷地内で夜を明かすとのことだった。名前は忘れてしまったが、そこは地元のカトリックの教会で、そこに建っているセメントでできたマリア像の下で眠るのだそうだ。彼にとっては、そこが夜安心して休めるお気に入りのスポットらしい。 

結局彼は私の作業を手伝ってくれることになった。黙々とゴミの積み込みを進めていたのだが、突然彼はふと思い出したようにポケットの中に手を入れ、何かを取り出した。そこにはしわくちゃのビニール袋にくるまれた割れてちょっと古くなっクッキーが4~5個あった。私は彼にお礼を言ってそのビニール袋に目をやると、カトリックのお祈りに使うロザリオ(数珠)が巻き付けてあるのに気づいた。

それから5分か10分ほど経ったころ、最後のゴミ袋をトラックに積み込んだ。私は手伝ってくれた彼にお礼を言い、それを聞いた男性はその場から立ち去っていった。私はトラックに乗り込み、歩き去っていく彼の背中を眺めていた。その時、彼がお腹が空いてないか、のどが渇いてないか尋ねるのを忘れていたことに気付いた。そこで私は車を発進させ、道を歩いている彼の隣まで追いつくと、止まって車に来てくれと話しかけた。すると彼はとても丁寧な口調で私にこう言った。『はい、何かありましたでしょうか?』ってね。お腹が空いていないかどうかを尋ねると、『はい、とても空いています!』彼はそう答えた。そこで私は彼に、車に乗って何か食べ物を売っているところを探しに行こう、って言った。すると驚いたことに、彼は車の後ろに回っていって荷台に乗りこんだんだ。びっくりしたよ!私はすぐに道の脇に車を停め、外に飛び出して後ろに回ると彼にこう言った。『おい、何やってるんだ?トラックに乗ってくれ、って言ったじゃないか』すると彼は謝りながらこう言った。『すみません、私はブラウンズビルの郊外に住んでいる人に頼まれて、食べ物も水もない環境でその家の庭の芝刈りをずっとしていて、今日ここまで歩いて帰ってきたんです。そこに自分は3日いて、その間ずっと汚れっぱなしだったので体中とても汚いはずです。臭いもかなりすると思うし、あなたのピカピカのトラックの中を汚してしまうことになると思います』

彼の言葉を聞いていたら、なぜだか自分でもわからないけれども、怒りの気持ちがわいてくるのを感じた。そこで私は彼にこう言った。『いいか、よく聞いてくれ。雨も降っているんだし、今すぐ荷台から降りて、トラックの助手席に乗るんだ』助手席のドアを開けて、車の中に乗り込んだ彼は、臭いがすることについて私に向かって再び謝ってきた。それを聞いた私は、思わずちょっと強い口調でこう言ってしまったよ。『別に君が私に謝らなければならない理由なんてなにもないだろう。見た目がどうとか、臭いがどうとかなんか気にする必要はない。実際それも、結局のところ一生懸命働いたのが理由なんだから』

車を走らせていると、彼が突然車内の室内灯をつけてほしいと言い出した。どうやら彼は、自分が実際に頑張って働いたという証拠を見せたかったようだった。彼は手のひらを開いて見せてきたんだが、彼の手には、汚れてはいるものの大きく血が乾いて固まったようなマメができていた。そして彼はここ3日間の大変な作業について話しはじめた。オルミトの郊外にある家の所有者に呼ばれ、作業する代わりに食べ物や水と毛布などをもらうという話になっていたこと。敷地内の整備のために彼に貸し出されたのは小さなナタ一本だったこと。そして、この所有者は結局働いた分の報酬はおろか、約束していた食べ物や毛布などもくれなかったこと…オスカルが最終的にそこを去ろうと決意したのは、約束した仕事が全部片付いた後のことだったそうだ!

私は一番近くにあったハンバーガー屋のドライブスルーに入り、彼に何を注文したいかを尋ねた。すると彼は私の方を見て、おもむろにポケットの中に手を突っ込むと、中からもう一つのロザリオと16セントを取り出した。『でも私、注文できないかもしれません…これが私の全財産なので…』彼のその言葉を聞いて、私は正直自分の耳を疑ったよ。彼はひょっとして、私が彼に自分の食べる分を払わせようと考えているとでも思ったのか?私は微笑んで、窓から頭を突き出して、ダブルミート、ダブルチーズでトッピングが山ほど乗ってエキストララージサイズのコーラもついたスーパーメガマグナムコンボセットを注文した。

注文の品が出来上がると、私は彼にコンボセットを手渡した。彼は大量の食べ物を前にして、丁寧ながらも興奮した様子で、とてもとてもお腹が空いているので車の中で食べてもいいかと聞いてきた。もちろん大丈夫だと言った。

車を走らせながらだと彼が食べにくいかと思ったから、私は車をハンバーガー屋の駐車場に停めて、彼に心ゆくまで食事を楽しんでもらうことにした。(店の中に入ってテーブルに座ってゆっくり食べたらどうだと聞いたんだが、先ほど言った同じ理由で彼はその提案を断った。自分が汚くて臭いがすることを気にしていたんだ。)

空腹のあまりもう我慢ができないといった様子の彼だったが、彼はすぐにハンバーガーの包装を開けることはしなかった。彼は食べ物を両手に持ち、助手席のバイザーに当たるんじゃないかってくらい上に持ち上げて、目を閉じて神(と私)に対して、これから口にすることになる食べ物について感謝の祈りを捧げていた。それが終わると、彼は急いで袋を開け、ハンバーガーを取り出したかと思うと、私の方を振り返ってなんとナイフがないかと聞いてきたんだ!実際この時私はポケットの中に、切れ味鋭いポケットナイフを2振り持っていたのだが、それをそのまま彼に渡すわけにはいかない。そこで私は、車内にあった父の手袋などを入れる箱を開けて、その中からプラスチックのナイフを取り出して彼に手渡した。見ていると、彼はそのナイフを使って、ハンバーガーを2つに切り分け始めたんだ。なんだか変な食べ方をするんだな、なんて考えていたら、彼はおもむろに私の方を向き、なんと半分に切ったハンバーガーを私に手渡そうとしてきたんだ!私は彼に微笑みかけ、こう言った。『どうもありがとう、でも私はもう夕食を済ませたんだ。君が食べればいいよ』

正直、人が食べ物にあんなにがっついている姿を見たことがなかった…それくらい彼はあっという間に全てを平らげた。たった5口か6口で、ダブルミートチーズエキストラ全部乗せバーガーとジャンボフライが跡形もなくなった。一口口に入れるたびに、喜びのうめき声をあげていたよ。もう一つバーガーを買ってあげようかと聞いたけど、彼はその申し出を断った。やがて全てを食べ終わり、包装紙やらの残骸を紙袋の中にちゃんとしまった後、彼は私の名前を聞いてきた。毎晩寝る前に神に捧げる祈りの中に、私の名前も追加してくれるのだという。

そして彼は、今度はこの『新品の』トラックについて褒めはじめた。そこで私は父の話をしてあげたんだ。両親について、そしてこのトラックが元々父のものだったということをね。話の流れで、彼の出身についても聞いてみた。彼は、メキシコのマタモロスという地域の郊外にある小さな集落で育ったらしい。国境を越えてアメリカに渡ってきたのは、病気の家族のために何とかお金を稼いで仕送りをするためだという。語り合っているうちに、彼はふとこんなことを口にした。『あなた様のご両親はさぞ立派な方々だったのでしょう』ってね。もちろんそれには賛成した。そこで私は、バイザーにしまってあった父親の写真を見せてあげることにしたんだ。例の、葬式で配られた装飾付きの写真だ。

そのとき、驚くべきことが起こった…

私は彼に、父の写真が載ったお祈り用のカードを手渡した。その写真を一目見るなり、目をくるくる動かしながら彼は30秒ほど固まってしまったんだ。『メガネがいるかい』と聞いたらうなづいたから、私は彼に自分のメガネを貸した。そのメガネをかけながら彼はもう一度写真をのぞき込んでいた。すると突然彼は手で口を押さえ、目を閉じて、祈り始めたんだ。胸のあたりに十字を切りながら、彼の目には涙があふれ始めた。

この時には私も彼がどのような人間なのかわかるようになってきていた。彼は信仰深く、善良で謙虚な、誠実な男性だった。というのも、実は先ほどのハンバーガー屋でちょっとした実験をしていたんだ。注文した食べ物が来るまでに、私はちょっとトイレに行こうと店の中に入っていったんだが、そのとき車を降りる際に足元にわざと彼に見えるように5ドル札を2枚落としていった。実際このお金ははじめから彼にあげるつもりだったんだが、トイレから帰ってきた私に彼はこの5ドル札2枚を手渡して、こう言ったんだ。『すみません、こちらのお金を落としたみたいですよ』ってね…

とにかく、話を戻そう。父の写真を見ながら涙を流して祈り始めたオスカルの話だ。

彼の気持ちが落ち着くのを待って、大丈夫そうになったところでこう尋ねた。『一体君はなぜ泣いているんだ?正直君の反応には私も驚いているよ』すると彼は私の目を見ながらこう言った。『私はこの男性を知っています』誰を知っているって?私は思わず聞き返したが、彼の答えはこうだった。『この写真に写っている男性、そう、あなたのお父様です。私はあなたのお父様とお母様にお会いしたことがあるんです』『なんだって?どうやって君は私の両親と知り合ったというんだい?』『あなたのご両親は、以前病院を経営されていませんでしたか?』そう言った彼は、そこで働いていたという医師の名前を口にしたんだ。驚いたよ!彼が口にした名前の医師は確かにその病院で働いていたんだ。私の両親は25年以上も前、プライス通りでプライス・ビレッジ病院という名前のクリニックを経営していた。彼は話を続けた。『ええ、その病院は良く知っています。まさかあの方がもう亡くなっていたなんて…あなたのご両親は本当に良い方々でした』そして彼は、今からおよそ10年ほど前の出来事について話し始めた。

そのとき彼は娘さんを失ったそうだ。彼女はメキシコで生まれたのだが、生まれてすぐに非常に重い病にかかり、深刻な奇形も見られたということだった。娘の治療にはとてつもないお金が必要になるだけでなく、そもそもメキシコ国内では手に入らないような薬が必要だった。そこで彼は必死に国境の川を泳いで渡り、アメリカで働きながら娘の治療に必要な薬を探して回ったのだそうだ。

『私と当時の妻が娘のために必死になって探していた薬、それを与えてくれたのがあなたのお父様とお母様だったのです。私たちはあの時のあの方々がくれた大きな優しさと寛大さを忘れることはありません。私の妻もまた亡くなりましたが、彼女がまだ生きているときには、いつかあの方々に何とかしてお礼をしなければ、といつも語り合っていたんです。私がさっき思わず泣いてしまったのは、あなたのお父様が既に亡くなってしまったということはもう二度と恩返しすることができないのだ、そう思ったからです…』

彼の話を聞き、私は彼にこう伝えた。もし私の父が生きていたとしたら、彼があなたにしてあげたことに対して謝礼など欲しがることは絶対にないはずだ。なぜなら私の父と母は、真に人助けの心であなたを支援したのだから。あなたから何か対価を求めるというようなことはない。『それに、あなたは今日、父と母の土地に誰かが捨てていったゴミを片付けるのを助けてくれたじゃないか』ってね」

「私の父、J.H. カヴァゾス Sr.の言葉です。『誠実さはとても高い贈り物だ。人からタダで与えれるとは思ってはいけない』」

この夜オスカルが乗ったトラックは、以前に彼と彼の家族を救った恩人の車だったのです。そしてジミーは人助けの精神を両親からしっかり受け継いでいるようですね。

この不思議で美しい心温まるエピソード、ぜひ家族や友達にもシェアしてください。

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