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悲惨な事故後、真実の愛を見つけた女性

インド出身のスニータ・アティヌスは美しい少女でした。幼少時代を過ごしたインド南部の町・コーヤンブットールでは、道ゆく人が振り向くほどだったと言います。「若かった頃、私は誰もが羨む美少女でした。男の子からデートの誘いを受けたこともなんどもありましたし、自分が美しいということも自覚していました」

その後スニータはインド南部・カルナータカ州の州都バンガロールへ越し、そこで教育を受け、仕事を始めました。しかし、青春を謳歌していたスニータにある悲劇が起こります。そして彼女の人生はその後180度変わってしまうのです。

2011年8月、スニータは友人の運転する車に乗って両親の家に向かっていました。しかしコーヤンブットールへの道中、高速道路で車が3度横転する大事故に巻き込まれてしまいます。

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「車の窓は開いていました。私は後部座席でイヤフォンを耳に横になって寝ていました。すると大きな音がして目覚めたのです。その後何が起きたか、全く覚えていません。ただひとつだけ思い出せるのが、友人の流した大粒の涙が私の腕を伝っていく感触。彼は『どうか僕の腕の中で死なないで』と懇願していました」

スニータは事故後、自分がどのような状態なのか分からぬまま、すぐに最寄りの病院へと搬送されました。しかし事故の際、彼女の頭は後部座席の窓から飛び出し、その顔面は数メートルもアスファルト上を引きづられていたのです。美しい彼女の顔は変わり果てていました。

病院で過ごした期間と変貌した彼女の容姿は、スニータにあることを教えてくれました。

「この経験は私に真の絆とは何か教えてくれました。姉は片時も私の側を離れず看病してくれました。友人の数名とは、その後家族同然になりました。ほかの友人は事故の事実を忘れることが出来なかったのか、それとも私の顔を直視できなかったのか、次第に私の側を離れていきました」

しかし変わったのはスニータの友人関係だけではありませんでした。恋愛に関しても、スニータに変化が現れたのです。それは旧知の友人のおかげでした。

ジャイ・プラカシュは17歳でスニータに初恋をしました。学生時代は仲が良かったのですが、その後音信不通になっていました。しかしその数年後、ソーシャルメディアを通して再び2人は交友関係を始めていました。

事故の後、ジャイはスニータの親しい友人同様、彼女の側を離れませんでした。スニータが事故にあったことを耳にした時も、直ぐに病院へと駆けました。それ以来、スニータのことがジャイの頭から離れず、彼はある事に気づきます。

「僕のスニータに対する気持ちは、事故後も変わっていなかったのです。彼女こそ、僕の最愛の人だと会って確信しました。次の日、僕は彼女にプロポーズしたんです」

スニータはジャイが冗談を言っていると思ったそうです。しかし、ジャイは本気でした。それから2年間、20回の手術を繰り返したスニータの側をジャイが離れることは決してありませんでした。

そして2014年、ジャイの気持ちが本物だと確信したスニータは、ついに彼のプロポーズを受けます。今では可愛い娘のアトミア (「私の魂」という意味 )もいます。

災難に見舞われながらもこの若い女性は美しさを失うことはありませんでした。スニータは愛する家族に恵まれ、幸せな毎日を過ごしています。