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7歳児の発言に誰も耳を傾けず、それが悲惨な最期に結びついた。男の子が残した言葉に打ちのめされる。

僕の名前はイワン、7歳。お父さんとお母さんが大好きだけど、本当のことを言うと、二人のことが怖いんだ。お父さんとお母さんは僕を殴るけど、僕は自分がどんな悪いことをしたのかが分からないんだ。

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今日も起きて学校に行った。学校での勉強を全部した。先生とクラスが大好きなんだけど、友達が一人もいないんだ。休憩時間は教室で一人だった。誰も僕と友達になりたがらないんだ。他の子と友達になろうとすることにも疲れちゃったよ。でもクラスメイトは僕を押しやってこう言うんだ。

「来るな!変人!」

僕が毎日同じ服を着ているからって笑い者にするんだ。僕のボロボロになったジーパン、赤い色あせたTシャツ、擦り切れた靴をね。

wavebreakmedia/Shutterstock.com

放課後、ロッカー室で持ち主がいないような明るいジャケットを手にとって、それから歩いて吹雪の中を帰宅したんだ。冷たい風に向かって震えながら歩くのは大変だった。突然誰かに後ろから押されて、地面に押し倒されて顔に雪を押し当てられた。僕をからかう声が聞こえた。

「バーカ!お前なんか好きなヤツなんていないぞ、アホ!」

その子たちは僕の背中や脇腹を蹴ってどこかに行った。僕は泣いた、でもそれは寒かったからじゃない。悲しかったんだ。僕はみんなが好きだったのに、友達がいなかったから。

kitty/Shutterstock.com

家に着くと、お母さんが僕の髪を掴んでこう言った。

「どこほっつき歩いてたの?なんでこんなに濡れているだよ?このバカが!今夜は夕食抜きだからね!寝室に行きな!」

黙ったまま僕の部屋に行った。そしてベッドに入った。寒くて腹ペコだった。

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僕は成績がすごく悪くて、上げることができなかった。悪い成績をとるたびに、お父さんは僕を殴った。そしてあるとき殴られて以来、僕の指は動かせなくなった。学校の子たちはそんな僕を馬鹿にした。

大きくなるにつれ、僕は胸に痛みを感じるようになった。お母さんとお父さんは全然気にしてないみたいだった。僕がある晩、ベッドで横になりながらお願いしたことが何か分かる?僕の胸がこれ以上痛むことがないようにって一生懸命お願いしたんだ。僕が大好きなお母さんとお父さんをこれ以上怒らせたくなかったから。

Scott Rothstein/Shutterstock.com

次の日、学校の授業で一番の願い事の絵を描くように言われた。他の子たちは車やロケットや人形を描いていたけど、僕は違った。そんなものは欲しくないんだ。でも僕が本当に欲しかったのは優しいお母さんと優しいお父さん。だから家族の絵を描いた。お母さんとお父さんが息子と幸せそうにゲームをしている絵。絵を描きながら、僕は少し泣いてしまった。だって本当にこのお願いが叶えばいいのにって心から思ったから。教室で描いた絵を見せる順番が僕に回ってくると、みんなは僕を笑った。僕は教室の前に立って言った。

「僕の最大の願い事は家族です」

僕が描いた絵を掲げると、みんなもっと笑った。セルゲイが言った。

「それがお前の一番の願い事かよ?」セルゲイは笑い出した。

何て言ったらいいのか分からなかった。僕は泣き出して、こう言った。

「お願いだから僕を笑わないで….これが僕の一番のお願いだよ!僕を叩いても嫌ってもいいから、この絵について僕を笑うのはやめて。僕もみんなと同じようなお母さんが欲しかった、キスして抱きしめてくれるお母さんが。毎日、学校が終わった後にお母さんがみんなを迎えに来てくれて、みんなが嬉しそうにお母さんと一緒に家に帰るのを僕は見ているだけ。誰も僕を必要としていないことはわかっているんだ。僕の指はねじ曲がって動かない。僕は賢くないし強くもない。でも、笑われることは我慢できない、お願いだから僕を笑うのはやめて!」

先生は僕に見られないようにこっそり泣いていた。クラスメイトの何人かは僕の言いたいことを分かってくれたみたいだったけど、まだ笑い続ける子たちもいた。

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ある日、僕は英語の授業ですごく悪い成績をとった。お母さんがきっとひどくがっかりするだろうなと思った。家に帰るのが怖かった。でも他に行くところもないし、だから、すごくゆっくりと家に帰った。お母さんは怒り狂った。僕を掴み上げ床に投げると、椅子で僕の脚を打った。そして僕の頭を二回殴った。僕は身を守ろうともしなかった。お母さんの暴力が終わると、僕は床に倒れたまま立ち上がることもできなかった。僕の手や脚がすごく痛かったけど、お母さんは僕を床に放置したまま行ってしまった。

しばらくした戻ってきたお母さんは言った。

「立ち上がってそこらじゅうのアンタの物を片付けなさい!お父さんが帰ったら話があるからね」

僕は頼んだ。

「お母さん、お願いだからお父さんには何も言わないで….」でも遅すぎた。お父さんはもう部屋の入り口に立っていた。

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お父さんが僕の英語の成績を知ると、僕を掴み上げて揺さぶった。それから僕の顔を殴って床に蹴り倒した。その後のことは覚えていない。目が覚めると。僕は病院にいた。片手の指はもう全て動かすことができなかった。窓の外を見ながら僕は泣いた。

公園でお母さんやお父さんと遊ぶ子供たちが見えた。一人のお母さんが男の子を抱きしめていた。どうして僕が泣いているのかを知りたい?だって僕には微笑みかけてキスしてくれるお母さんがいることがどんなものなのか分からないから….それにお母さんやお父さんに抱きしめられるのがどんな感じなのかも分からないから。僕のお母さんとお父さんは殴ることしかしないけど、それでも僕は二人が大好きなんだ。学校でいつも一生懸命頑張っていたけど、それでもお母さんとお父さんは僕のことを好きになってくれない。

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ある日、僕は飲み物をこぼしてしまって二人はまた僕を殴った。僕の胸がまた痛み始めて、僕はお母さんに言った。

「お母さん、お母さん、僕の胸が….」でも聞いてくれなかった。

結局、また僕は病院にいた。でもお母さんとお父さんはお見舞いにも来なかった。お医者さんが僕を元気づけようとして、もうすぐ二人は会いに来るよと言ったけど、来ることはなかった。ずっと待っていたけれど、それでも来なかった。だけれど僕はお母さんとお父さんが好きなんだ、大好きなんだ!

二日後、イワンは怪我がもとで亡くなりました。イワンの手には書き終えることのできなかった手紙が握られていました。

「親愛なるお母さんとお父さん、

僕が醜くてバカでグズでごめんなさい。お母さんとお父さんが僕のことを愛することができなくてごめんなさい。本当にごめんなさい。怒らせたくはなかったんです。僕の望みは一つだけ、お母さん、一度でいいから僕を抱きしめてキスして『大好きよ』って言ってほしかった。お父さん、僕はお父さんと一緒に遊んだり散歩をしたり歌いたかった。

僕が恥さらしなのはわかっています。

僕は二度と….」

そしてイワンの心臓の鼓動は止まったのでした。

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このロシアの話はおそらく実話ではないでしょうが、そこに込められたメッセージは鮮明です。子供の心はいかに愛に溢れたものであるか、そしていかに愛されることを切望しているのか……。

実子への虐待は世界各国のあらゆる地域で日々、今この瞬間も起きています。子供の生活は暴力や恐怖とは無縁であるべきで、児童虐待は社会全体で解決しなければならない重要な課題です。子供は多くを求めているわけではありません。子供たちに必要なものは、抱きしめたりする愛情表現と愛情深い言葉です。こうした基本的なことは、どんなに多忙な生活においても忘れられるべきではありません。