【79歳の女性の投書】夫婦の会話は糸でんわ…長年連れ添った老夫婦の「愛の形」に泣いてしまった

3年前にTwitterに投稿され話題となったある投書が、再びネットで注目されています。

きっかけは2018年6月6日の投稿。

宅配便の緩衝材代わりに入っていた新聞でした。投稿主である受取人は朝日新聞の投稿欄「ひととき」に目をとめ、心を揺さぶられます…

 

以下、投稿より

幼い少年と少女が糸でんわで名前を呼び合うシーンをテレビドラマで見て、懐かしさがいっぱい広がった。

新婚の頃、月末になると百円玉が数枚しかない日が何日かあった。夫になかなか言えなくて、糸でんわを思いついた。

「お金がないので今夜のおかずは魚1匹です」。糸でんわを耳にした夫の横顔がゆるみ、唇が笑った。

「赤ちゃんが出来たの」。長男の時も、次男の時も、糸でんわで告げた。2人だけの世界があった。

介護施設にいる夫は、歩くことも、ことばを紡ぐことも出来ない。あの頃のことを思い出して、糸でんわを作った。夫の耳に当てて、話しかけてみるけど何の反応もない。

「もしもし」と言ったら唇を動かして下さい。「明日また来るからね」と言ったらうなずいて下さい。「じゃあね」と言ったら少しでいいから手を振って下さい。

でも……と、私は思った。ことばが出るようになったら、夫は最初に「おれのこと、随分子ども扱いしていたね」と笑うだろう。そうしたら、私は糸でんわの紙コップが破れるくらいの大声で、笑い返そう。

 

この投書を書いたのは神奈川県葉山町在住の山田くみ子さん(当時79歳)。2018年度上半期放送のNHKの連続テレビ小説「半分、青い。」を毎朝楽しみにしており、糸でんわのシーンを見て「そうだ、また作ってみよう」と思ったそうです。

山田さんにとって糸でんわは、若き日の夫との思い出を呼び覚ますものでした。

新婚時代、月末の金欠状況を夫に伝えることがなかなかできなかったときに思いついた夫婦のコミュニケーション方法。子供を授かったときも糸でんわで伝えました。微笑ましい夫婦のやりとりがそこにはありました。

「そのまま面と向かって言うには恥ずかしいことでも、糸でんわだと言いやすいんです。2人がつながっている感じがするのです」と山田さんは語っています。

2016年にがんの治療で感染症を起こし、歩くことも話すことも出来なくなり施設で暮らす夫のもとに日々通っては、「あの頃」のように糸でんわで話かけます。話しかけても反応はありませんが、昔の夫婦の思い出など、糸でんわで毎日話しかけているそうです。

半世紀以上にわたり長年連れ添った老夫婦。その優しさに溢れた愛の形は、多くの人々の心を揺り動かしました。

 

人間のもつ五感のうち最後まで健全に機能する感覚は聴覚と言われています。寝たきりとなり話す事ができなくても、耳は聞こえているのです。

たとえ返事をすることはできなくても、山田さんの声は夫に届いていることでしょう。思い出の糸でんわで夫に話かける妻と、耳を傾ける夫…ささやかな幸せを一つ一つ分かち合ってきた夫婦の情緒あふれるやりとり。

人生を共に歩んできた老夫婦ならではの、穏やかな愛情と優しさに満ちた時間がそこには流れているようです。

「神様、お願い。7日間の元気な時間をください」52年間連れ添った妻に先立たれた71歳の男性の投書も是非ご覧ください。

プレビュー画像: ©️twitter.com/こ___つ ___ぶ ___

 
出典

withnews.jp

プレビュー画像: ©️twitter.com/こ___つ ___ぶ ___

 
 

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