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ジーンとくる話

「人間」を取り扱っているデパート。しかし6階のフロア表示が顧客をぶちのめした。

一体どれだけの女性が「完璧な男性」を夢見ているのでしょうか?こんなデパートがあればそんな問題もスッキリ解決。女性はお店から自分にとって完璧な一人を選べば、末長く幸せに暮らせるはず….です。しかし、6階で驚きの展開が待ち受けていました。

Cleveland Arcade

 ある大都市には通常とはかなり異なるタイプのデパートが開店しました。それは「夫」を販売しているデパートで、女性は売り場で理想の男性を選ぶことができるというのです。しかし一つ問題があり、それはデパートのウインドウにも張り出されていました。

「ご来店は一回限りです。二度にわたるご来店は固くお断りしております。本店は6階ございます。上階に行くほど、より個性豊かな男性を取り揃えてございます。下の階からお選びにならない場合は、次の階へとお上りいただけますが、お帰りの際を除いて、上階から下の階への後戻りは厳禁とさせていただいております」

 入店したある女性は1階から理想の男性探しを始めました。すると「1階: 職有り男性」とフロア表示にありました。

 仕事だけでは物足りない、と思った女性は2階へ上がりました。するとそこにも「2階: 子供好きな職有り男性」とフロア表示にありました。

 もっと相応しい相手がいるはず、と女性は3階に上がりました。フロア表示には、「3階: ハンサムで子供好きな職有り男性」とありました。

 これは自分の希望にかなり沿ったものであることは分かったものの、好奇心に駆られた女性はもう一階上がることにしました。その階のフロア表示には「4階: 家事も手伝うハンサムで子供好きな職有り男性」とありました。

 嬉々として商品をじっくりチェックし始めた女性ですが、ふと「4階でこんなに好条件なら5階はもっと良いに違いないわ」と思います。そこで、次の階へと上がることにしました。

 次の階に上がると、フロア表示には「ロマンチックすぎる家事も手伝うハンサムで子供好きな職有り男性」とありました。

 女性は思いがけず理想以上の男性を見つけることができると喜ばずにはいられませんでした。この階に取り揃えられた男性以上に好条件の男性には、実生活でも出会うことはないでしょう。

 しかし、どういうわけか女性は、一体どんなタイプの素晴らしい男性たちが最上階で待っているのか、ワクワクしながら更に上階へと上がって行きました。

 最上階にたどり着きフロア表示を目にするなり、女性の顔から笑みが消え失せました。

「6階: あなたは861,701番目の訪問者です。こちらには男性はいません。こちらは、一部の女性は決して満足することがないということを証明するためのフロアです。

 良い1日を!」 

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