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おもしろ・びっくり

沼にはまった巨大なヘラジカを70代男性2人が救出

どれほど威厳のある巨大な野生動物であっても、雄大な自然の前では無力になることがあります。

たとえば、ヘラジカであっても…。

「森の王」と呼ばれるヘラジカは体長3メートル、肩までの高さで2メートル以上、体重は800kg、そして2mにもなる立派なツノを持つ巨大な鹿です。まさに森の王者の風格を持つヘラジカを70代の男性二人が助けたというニュースが伝えられています。 

カナダのオンタリオ州にあるティミンズという町の近くの森での出来事です。ともに70代のモーリス・ヴァリエールとパット・グレバは、森の中の小さな沼でオスのヘラジカを見つけました。餌となる植物を求めて水の中に移動したのでしょうか。巨大なヘラジカは泥に埋もれて立ち往生していました。

ヘラジカは足を踏ん張って外に出ようとしますが、巨体は沈む一方。すぐに助けなければ溺れてしまうのは確実です。モーリスとパットはすぐに森林局に電話をかけます。

しかし、森林局の電話はなかなかつながりません。ヘラジカはもがくほどに泥の中に沈んでいき、頭だけが水面から出ている状態になっています。もはや猶予はありません。2人は自分たちで何とかするしかないと考えました。

モーリスとパットは巨大なヘラジカを救出するため、パットが所有するオフロード車を沼地近くに運びました。ヘラジカに牽引ロープをつけ、車で引っ張ろうという作戦です。

二人はヘラジカの角になんとかロープをかけると、車にしっかりと括り付けてゆっくりと発進。ぬかるみから少しずつヘラジカの巨体が現れます。

ヘラジカは身の危険を感じると人間に危害を加えることがありますが、この個体はもう疲れ切っていたのか、あるいは二人が自分を助けようとしていることを理解していたのか、ぬかるみから解放されると、立ち上がって、小走りで去っていったそうです。. 

メディアの取材を受けたパットとモーリスは、「大したことではありません。ここにいるほとんどの人が同じことをしたでしょう」と語っていますが、なかなかできることではありません。森の王を見事に救出した70代の勇敢なヒーロー二人に大きな拍手を送りたいと思います!

プレビュー画像: ©Facebook/Bill Desloges