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アンビリーバボー

【まるでタイムカプセルみたい】昔の暮らしぶりをそっくりそのまま留めた廃墟

誰も住む人がおらず、打ち捨てられ朽ち果てていく運命にある廃墟。静かに、ひっそりと佇む廃墟には独特の魅力があります。

すっかり老朽化し、かすかに昔の面影を残す廃墟もあれば、保存状態も良く、かつてそこに暮らしていたであろう人々の息吹を感じられるような廃墟もあります。

イギリス北アイルランド北西部に位置するティロン県には1858年に立てられた農家があり、2015年まで両親から相続した3兄弟が所有していました。

長年改修もされることなく放置されていた農家ですが、ついに2021年に取り壊されました。

これまでに数多くの廃墟を撮影し、写真サイトAbandoned NIに廃墟作品を掲載しているフォトグラファー、レベッカは幸運にもこの物件の取り壊し前に中に入り撮影することができました。

19世紀の農家でレベッカが目にしたもの、それは彼女の想像以上でした。

「こうした歴史を秘めた家に巡り会えるから、撮影して記録に残すことが大好きなんです」とレベッカは語っています。

家の中はまさにタイムカプセルそのものでした。長年変わることなく、昔の住人の暮らしがそっくりそのまま、そこに「保存」されていました。

キッチンには前世紀初頭の古めかしい缶詰が開けられることなく残されていました。

最後の住人の靴は、彼が脱いだであろうままの形でベッド脇に置かれていました。

古めかしいデスクの中には何百もの手書きの手紙が入っていました。棚に残された新聞の日付は古いものでは1911年、中にはタイタニック号の沈没を報じる1912年の新聞もありました。

レベッカは北アイルランドの都市ベルファストで、農家の二部屋を正確に再現した展示会を開きました。

古い時代の暮らしぶりをそっくりそのまま閉じ込めたかのような、少し不気味で不思議な雰囲気いっぱいの古い農家。昔の暮らしが手にとるように伝わる、このミステリアスで魅力あふれる古い住居が永遠に消え去ってしまう前に、レベッカが写真に残してくれて何よりでした。

出典: bw24
プレビュー画像: © Facebook/Abandoned © Facebook/Abandoned