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里親に引き取られるたびに謎の脱走を遂げ、8回施設に自力で戻ってきた犬

ガンビーは元気いっぱいに走り回ることが大好きな活発な雄犬です。多くの犬と同様にガンビーもお散歩が大好きです。そんなガンビーは脱走のプロでもあります。

 

ガンビーは3、4歳の頃サウスカロライナ州の路上でさまよっているところを発見され、動物愛護団体によって保護されました。優しい性格の健康的なハンサム犬です。きっとすぐに引き取り先の家庭が見つかるはず、保護施設の職員も当初は楽観視していました。

そしてその通り、間もなく里親の申し出がありガンビーは無事に引き取られていきました。でも、引き取り先家庭での新生活はそう長くは続きませんでした…..というのも、ガンビーは早々に脱走して施設に戻ってきたのです。

その後の数年間、ガンビーは新たな家庭に引き取られては脱走し施設に舞い戻り、を繰り返しました。どの引き取り先も止むことのないガンビーの脱走癖に対してどうすることも出来ませでした。

 

なぜこうもガンビーは脱走劇を繰り返し施設に戻ってくるのか、ようやく保護施設の職員はそのワケを理解しました。

「ガンビーはここで自分の役目を果たそうとしているのです」と施設職員のドニア・サトリアレは語ります。

そう、ガンビーの出戻り脱走は自分の願望のためではなく、施設の他の動物たちを助けるためだったのです。保護されて間もなく不安に怯えがちな新入り犬たちに寄り添い、快適な施設生活が送れるよう助けていたのです。

施設側はガンビーの里親を探すことをやめて、ガンビーの望むように施設で今後も生活させることにしました。さらに、ガンビーは新たな役割も果たしています。ガンビーは輸血を必要としている病気の犬を救うため、2週間ごと献血をしているのです。

ガンビーは実に心優しい犬ですね。施設に保護されるまでは路上で過酷な生活を送っていたガンビーですが、第2の人生(犬生?)で他者を助けることに喜びを見出しているようです。きっとまた脱走して帰ってくることでしょうから….もう里親に引き取られることはありませんが、施設がガンビーにとって家であり家族のいる場所なのです。今日もガンビーは大切な家族たちに精一杯の愛情を注いでいます。

単なる脱走癖の激しい犬、ではなくて仲間を思う一心からの行動だったなんて、なんだかホロリとしてしまいます。犬好きなあの人にも是非シェアしてあげてくださいね。