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フランスの森に不法投棄された大量のゴミ。本来あるべき場所に戻された

人目につきにくい森や河川敷、空き地などへのゴミの不法投棄は世界的な問題です。その結果、自然環境や景観は破壊され、動物たちがゴミを餌と間違えて食べたり、紐などが足に絡まったりするなど悲しい被害も生じています。しかし、ゴミを捨てた人が責任を問われることはほとんどありません。

今回、フランスの小さな町で町長が不法投棄に対して大胆な対策を講じたことが話題になっています。

フランス中心部にあるブティニ=シュル=エソンヌという町は人口2,974人の小さなコミュニティです。そこに住むある男が、溜まりに溜まったゴミを無料で処分しようと安易に考え、夜明け前に町外れの森に大量のゴミを不法投棄したのです。

この町は自然豊かな田舎町。美しい森へのゴミの大量投棄を町長は重大な問題とみなしました。町長はすぐに職員に森に捨てられた大量のゴミの調査を命じます。職員は捨てられていたゴミから投棄者の名前と住所を特定。町長は廃棄物処理会社にゴミの回収を依頼し、そのゴミを投棄者の玄関前と庭に残らずすべて下ろすように指示しました。

投棄から1日足らずで大量のゴミは男の元に返却されたのでした。その直後、町の広報はツイッターで事の経緯をこう発表しています。

「今朝、不法投棄がありました。ゴミから持ち主の住所が特定できたため、町長は苦情を申し立て、山のようなゴミを本来あるべき場所、つまり投棄者の玄関先や庭に戻しました」

この投棄者にはゴミ回収費用として1500ユーロ(約20万円)の罰金も課されました。これは自然を汚したことに対する正当な罰です。また、他の住民たちも安易に不法投棄しようとは考えなくなるでしょう。

日本でも不法投棄は犯罪です。軽い気持ちで行って、罰金や懲役に課されるれることもあります。自然を守るためにも、ゴミは適正に処分したいですね。

出典: click the video

プレビュー画像: © Twitter / Boutigny91