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ジーンとくる話

介助犬に与えられた「最後の任務」。完了した際に見せた表情が、世界中の涙を誘った。

2018125日。アメリカの首都・ワシントンの連邦議事堂で、しめやかに葬儀が執り行われていました。その中央に置かれた棺は、123日に南部テキサス州からワシントンに到着したばかり。同年1130日に94歳で死去した第41代米大統領、ジョージ・H・W・ブッシュ氏の遺体が納められていました。

 
 
 
 
 
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葬儀にはトランプ米大統領夫妻やオバマ前大統領夫妻、さらにドイツのメルケル首相や日本の福田康夫元首相らの姿もありました。そんな世界のリーダーたちの脇に並んで、1匹の黄色いラブラドールレトリバーの姿があったことを皆さんご存知でしょうか?

そのワンちゃんの名前は、サリー。4月にブッシュ元大統領の妻バーバラさんが亡くなった直後に、その寂しさを埋めるかのようにブッシュ家にやって来た2歳のオスの介助犬でした。その名前は、「ハドソン川の奇跡」の英雄的パイロット、サリー機長にちなんでつけられたそうです。

ブッシュ元大統領は自身のTwitterでその時の喜びをこう記しています。

「非の打ち所なく訓練された素晴らしいラブラドール犬”サリー”を家族に迎え入れることができて、とても嬉しい」

サリーは退役軍人支援の慈善団体によって高度な訓練を受けたラブラドールで、かかってきた電話の受話器を持ってきたり、物を拾う、ドアの開閉など多くの指示をこなすことができると言います。

妻を失った元大統領とこの1匹のワンちゃんは交流を深め、どんな時も一緒に過ごしました。しかし、その時はやって来ます。1130日、元大統領はヒューストンで息を引き取ったのです。

サリーはそれでも、ブッシュ元大統領のそばを決して離れようとはしませんでした。元大統領の棺に寄り添って、首都ワシントン行きの専用機に同乗したのです。

葬儀会場に着いてもサリーは元大統領に敬意と愛情を示し続けました。

 
 
 
 
 
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主人を失ったサリー、今後はウォルター・リード陸軍医療センターに派遣され、退役軍人を助ける任務に戻る予定だと言います。

息子で、こちらもまた元大統領のジョージ・W・ブッシュは自身のInstagramにこう投稿しました。

「任務完了、お疲れ様。私たちはサリーがいなくなってしまうことを心から寂しく思います。しかし同時に、私たちに運んで来てくれたのと同じくらいの喜びを、サリーはウォルター・リードの人たちにも与えるのでしょう」

 
 
 
 
 
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いかがでしたか?この出来事は多くのアメリカの人々に感動を与えました。ワンちゃんの人を敬い愛する能力は、人間のそれと同等なのです。サリーはこれからも、人の心を癒し続けていくでしょう。