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ライオンを死の危機から救った飼育係、ライオンの親友になる。

百獣の王、ライオン。大型ネコ科動物の中でもアムールトラに並ぶ最強の猛獣であり、優秀なハンターです。獲物の骨まで噛み砕く強力な顎の力だけでなく、2.5メートルの高さまでジャンプする跳躍力と時速60キロのスピードで走る脚力など優れた身体能力に恵まれています。

そんなライオンのことを知る人のなかでも、ベテラン飼育員として長年ライオンに関わってきたフリッキー・フォン・ゾルムス(69歳)の右に出る人はそういないでしょう。

Youtube/Barcroft TV

フリッキーはこれまで何十年にもわたりライオンの養育に携わってきました。もちろん、ライオンが人間にとっていかに危険になりうるかのリスクを十分承知しているフリッキーですが、その一方でライオンがいかに愛情豊かな生き物であるかも知ってます。その良い例がフリッキーの良き友達である11歳のライオン、ザイオンです。

人間とライオン、この珍しい友情が芽生えたのは11年前のことでした。

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南アフリカの保護区で生まれたザイオンは、幼くして群れから引き離されました。そのままでは父ライオンに殺される可能性が高いと判断した保護団体によって保護されたのです。こうしてザイオンは飼育員フリッキーに出会い、愛情を受けて育ちました。

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ザイオンとフリッキーは仲良く遊び、散歩に出かけたり、くつろいだり、いつも一緒の仲良しコンビです。

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「こんなに大きな逞しい動物の成長過程を見守ることはめったにできない体験です。私とザイオンはお互いを深く理解しており、一緒に多くの経験を重ねてきました。ライオンなんてどれも同じだと思っている人も多いですが、実際にはどのライオンにもそれぞれの個性があるのです」とフリッキー。

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ザイオンはとても穏和で繊細な性格のため、大きな足音で驚かさないよう、フリッキーは普段は靴を脱いでザイオンと接しています。

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同じベッドで一緒に眠るほど仲の良いフリッキーとザイオン。フリッキーは穏やかなザイオンを心から信頼しており、決して人を襲うことはないと確信しています。

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人とライオンの世にも珍しい友情の物語。こちらから動画を視聴できます:

野生動物の本来の生態を尊重することは重要ではありますが、どの動物も愛情をかければ応えてくれるということを教えてくれる友情物語です。