ジーンとくる話
ポーン!旅先で放牧民が川めがけて羊150頭をぶん投げてた。その理由を知って、Twitterが驚愕!
NPO法人「北方アジア文化交流センターしゃがぁ」のスタッフをしている廣田千恵子さん(@Chieko_SHAGAA)が、先日Twitterに投稿した写真が話題になっています。
こちらです:
ポーン!と放り投げられ、宙を舞うヒツジ!これは、廣田さんが、2014年にモンゴル西部のウルギー県アルタイ郡を訪れ、仔羊の毛刈りを見学した際に遭遇した光景でした。廣田さんは、主にモンゴル・カザフを対象とした遊牧文化紹介・装飾文化研究を行なっているそうです。
ちなみに、ウルギーのカザフ人はヒツジの毛を刈る前にヒツジを丸洗いします。川で。まるっと、ぽいっと、あらよっと、ぶん投げる。投げられたヒツジがまたきゃわいい。2014/07バヤンウルギー県アルタイ郡にて撮影。 pic.twitter.com/9dvFmW724Y
— 廣田千恵子 (@Chieko_SHAGAA) September 1, 2016
毛刈りの準備のため、何百頭もいる仔羊たちをドッポンと川に放り込んで効率よく丸洗いするのは、牧畜民カザフ人特有の方法だそうです。一見手荒く見えますが、長い間動物たちと共存し、羊のことを知り尽くしているカザフ人だからこそできる行為だと廣田さんは説明してます。
@Chieko_SHAGAA 【ヒツジの洗濯の事2】ヒツジが可愛い可哀相というだけではなくて、何百頭という家畜を抱えながら、限られた水資源の中で、いかに毛を洗い、刈り、生活の中で活かすかという、自然と向き合いながら生きる牧畜民のリアルな現実をあの写真から感じていただければ幸いです
— 廣田千恵子 (@Chieko_SHAGAA) September 2, 2016
残念ながらヒツジの気持ちまではとてもわからないのですが、私に言えることは牧民にとって家畜は「生きた財産」ということです。一見豪快で手荒く見えますが、ヒツジの状態を知り尽くしている彼らだからこそできる行為だと思っています。
— 廣田千恵子 (@Chieko_KECTE) 2016年9月3日
それにしてもコミカルな光景に、「かわいい」「見てると元気がでる」と多くのコメントが寄せられています。宙を舞うポーズや、這い出してくる仔羊のビックリしたような表情もなんとも言えませんね。「メーメー」と声が聞こえてきそうです。
1時間半ほどで、150頭全ての丸洗いが済んだ後は、乾くまで数時間を置いてから毛刈りが始まります。1頭5分足らずというハイスピードで行なわれる毛刈りが済んだ仔羊はこの通り!仔羊の毛は、フェルト作りに利用されるそうです。
毛を刈られたあとのヒツジのケツがたまらなくきゃわいい件。 pic.twitter.com/LDLpzUPAJC
— 廣田千恵子 (@Chieko_SHAGAA) September 1, 2016
廣田さんのTwitterからは自然との調和を守り暮らす牧畜民のリアルな生活を見てとることができます。
雪の日の翌日、キーンと冷たい空気の中で雪山に向かって羊を放牧に出す少年。彼はまだ11歳だけど、自分がすべき事をきちんと理解し、動いている。
2018年8月・モンゴル国バヤンウルギー県サグサイ郡アスタオシャにて。 pic.twitter.com/2ugpiDIXZq
— 廣田千恵子 (@Chieko_KECTE) 2018年8月23日
とてもかわいい仔羊たちと、貴重な写真とお話をありがとうございました!
