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海水浴中に: 観光客が紅海でまさかの出産

医学が目覚ましく進歩した現在でも、出産が安全なものとは限りません。どんなに母子ともに順調な妊娠経過であっても、出産とは予測不可能な人生の一大事なのです。準備万端で臨んでも、予定どおりに事が進むわけではありません。特に自然分娩であれば、いつ陣痛が始まるのかすら予測不可能。全ては母体とお腹の赤ちゃん次第です。

エジプト紅海で休暇を楽しんでいた観光客の出産体験は私たちの想定を超えるものでした。妊娠後期の環境客は、リゾート地ダハブのビーチで海水浴中、波間に揺られながら本格的な陣痛がスタート。そのまま出産体勢に入ったのです。

現場のビーチ沿いのレジデンスに滞在中の観光客はバルコニーからこの光景を目撃し仰天しました。その観光客の証言によると、かなりのスピード出産だったようで、パートナーらしき男性が水中から新生児をそっと抱えるようにして受け取ると浜辺で待ち受ける家族のもとに戻っていったそうです。もう1人の高齢男性は手馴れた様子で適切な産後処置を迅速に施していたそうです。

その後少し遅れて出産直後の母親が浜辺に上がり、家族の祝福を受けました。その様子は出産という大仕事を終えたというよりは、むしろ軽くひと泳ぎして浜に戻ってきたかのようだったとか。

出産の一部風景を捉えた写真は瞬く間に世界中に広まりました。出産した夫妻の身元は明らかにはされていませんが、リラックスした様子で健康状態も良好そうです。

出産の際に家族に驚いた様子は見られなかったことから、おそらく思わぬ出産アクシデントではなくあらかじめ海の中での出産を予定しており、夫妻を介助していた高齢男性は水中出産の立会い経験豊かな産婦人科医だろうと想定されています。

それにしても、専門医の立会いとはいえ、なんと思い切った出産方法!「母なる海」の中、自然と一体となって出産…というイメージはあるものの、自宅のお風呂などでの水中出産とはワケが違います。万一、出血多量で意識を失った場合に溺れてしまうリスクや、穏やかな波に見えても、出産時間が長引き体力のない体で突然大波に押し流される可能性もあります。また、海水には大量の微生物が含まれているため、新生児にとって衛生的な環境とは言い難いのも事実です。

とはいえ、今回の出産がスピード安産であり母子ともに元気そうでなによりでした。おめでとうございます!