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考えさせられる

ウクライナ大統領の演説を同時通訳した女性|声を詰まらせ…

ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まって以来、連日ロシア・ウクライナ情勢に関する報道がされています。みなさんの中にも、ニュースで見るウクライナの惨状や近隣諸国に逃げる人々の姿に、胸を痛めているという方も多いのではないでしょうか。

そんな中、ロシア軍の侵攻開始から3日後の2月27日にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は国民に向けて演説を発信。

演説をするゼレンスキー大統領
Twitter/lcijni

その様子を同時通訳付きで生放送したドイツのニュースチャンネル「WELT(ヴェルト)」でしたが、通訳の女性のある言葉が視聴者の胸を締め付けました。

その様子がこちら。

「ロシアは悪の道を進んでいます。ロシアは国連での発言権を失うべきです…」動画に収められている演説で、ゼレンスキー大統領はこう語りかけています。

そして8秒後、

「ウクライナのみなさん、私たちは、はっきりと明確に守るべきものがわかっています….」

そうゼレンスキー大統領が力強く国民へ語りかけた時、これまで冷静に通訳していた女性は言葉を詰まらせてしまったのです。

「…..ごめんなさい」

数秒後、女性は溢れる涙を堪え、そう一言だけ発し中継は終了しました。

この同時通訳の女性の臨場感あふれる切ない涙声は、多くの視聴者の胸を締め付け、戦争がいかに悲惨で悲しいものであるかということを痛感させるものでした。

視聴者により「この通訳の女性にたくさんの愛を!」と添えられて投稿されたこの動画には、多くの人からも「胸が張り裂けそう」「涙が止まらない」と言った声が多数寄せられ、世界中に拡散されています。

後に通訳者の女性は、この時の心境についても語っています。

「私は会議通訳者で、10時間に及ぶ和平交渉の通訳をしています。だけど、今日ドイツのテレビでゼレンスキー大統領の通訳を、最後まですることができませんでした。彼の最後の言葉に涙が溢れ出てしまいました…。共に立ち向かうウクライナのみなさん、愛しています。」

また、女性が言葉を詰まらせてしまったゼレンスキー大統領の演説ですが、このように呼びかけていたそうです。

「ウクライナのみなさん、私たちは、はっきりと明確に守るべきものがわかっています。私たちは間違いなく勝利します。私たちの兵士の一人ひとりに栄光を。そしてウクライナに栄光あれ。」

国民の先頭に立ち奮闘する44歳の若き大統領の姿は、多くのウクライナ国民にとってこの悲惨な状況下でも明日を迎えるための力となっていることでしょう。

ウクライナの人々にとって、一刻も早く平和が訪れることを願ってやみません。

在日ウクライナ大使館では、寄付金を送金できる銀口口座を設けています。詳細については以下をご覧ください。

また、その他の寄付の方法についてはこちらのサイトに詳細が紹介されています。

プレビュー画像:©Media Partisans
出典:Twitter@lcijni