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師である高僧の墓を開いた僧侶達。高僧の遺体に触れると、信じられないことが起こった。

1925年6月15日、現ロシア連邦のブリヤート共和国の仏教僧院の修行僧たちにとって、その日は忘れがたい1日となりました。僧侶たちの尊師である高僧のダシ・ドルチョ・イチゲロフ上人が入滅したのです。上人は僧侶らに、50年後に遺体を掘り起こすよう言い残しました。

ロシア随一の高名な仏教指導者として、ダシ・ドルチョ・イチゲロフ上人は唯一無二の存在でした。入滅を決意した上人は特別な食事のみを口にする入滅準備に入りました。即身仏として永遠に瞑想し続けようというのです。上人は蓮華座に座り目を閉じて数日間祈りながらその時を迎え、上人の望み通りに教え子の僧侶らはヒマラヤ杉で作った棺に尊師を入れ、埋葬しました。

しかしながら、教え子の僧侶達が50年後に棺を掘り起こし、師の最後の願いを叶えるまでの道のりは容易いものではありませんでした。当時のソビエト連邦政府は無神論を政策としており、冷戦終結後に再び宗教の自由が認められるまで待たなければならなかったのです。

埋葬から75年を経て2002年、ようやくイチゲロフ上人の棺はロシアの仏教指導者達と地元当局の代議士達の立会いのもと掘り起こされました。しかし居合わせた関係者達は棺の中から科学では到底証明しがたい不可思議な現象を目にします。

75年前の入滅の際と同じ蓮華座の姿勢のイチゲロフ上人の姿がそこにありました。遺体を保存するための処理などは一切施されていなかったにもかかわらず、体には腐敗の形跡は見られませんでした。居合わせた関係者によると、死臭などの臭いもなかったそうです。

上人の顔は損傷を受けておらず、背後の棺の板が外されても倒れることなく蓮華座の姿勢のままでした。

肌はまだ柔らかく、弾力性があり各関節は動かすことができました。法医学的分析医は驚愕のあまり言葉もありませんでした。75年前に亡くなったにもかかわらず、なぜ未だに生きているような姿なのか?

ガラスのケースに納められたイチゲロフ上人はイヴォルギンスキー・ダツァン仏教僧院に安置されました。以来15年、遺体の防腐処理などの追加措置などは一切されていないにもかかわらず、上人の体に変化は見られず同じ姿のままです。

即身仏となったイチゲロフ上人の肌や髪、爪から採取したサンプルを調べた結果、確かにごくゆっくりではあるものの、体細胞が分裂し続けていることが確認されました。また、以前に比べ上人の体重は増加しており、体温は33度から18度の間に保たれているそうです。

その一方で、イチゲロフ上人が安置されている僧院は有名な巡礼として知られるようになり、毎年数千名もの仏教徒が訪れています。上人が幾度か目を開けたことがあるとも言い伝えられているそうです。

2016年、僧院内に設置された監視カメラが夜間僧院内を歩くイチゲロフ上人の様子を捉えたとする映像が出回りました。

こうした尾びれがつきがちな噂を差し引いたとしても、それでもなぜ未だにイチゲロフ上人の体が良好な保存状態であるのかについての謎は残されたままです。もしかしたら、徳の高い僧である上人は私たちの常識では考えられないような境地に達しているのかもしれませんね。あなたはどう受け止めますか?