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子犬は靴を噛み、穴を開けてしまっただけ。それに対して男は最悪な方法で仕返しをした。

理解しがたい出来事がタイのバンコクで起こりました。

9か月になる子犬のコーラはある日、近所の人の靴を噛んでしまいました。犬は口を使って意思表示する動物で、発散のために物を噛むことは珍しいことではありません。何は噛んで良くて何がいけないかをハッキリ覚えていない子犬のしたことであれば、飼い主が責任をとるべきです。そのためコーラの飼い主は持ち主に謝罪し、靴代を弁償しました。しかし靴の持ち主は気が済まなかったのか、ある夜、刃物を家から持ち出しコーラの前足を切断したのです。

コーラは、そのまま道ばたに打ち捨てられました。

動物救助団体の「ソイ・ドッグ財団(SDF)」が現場に駆け付けたとき、コーラは失血し、瀕死の状態でした。前足はもはや手の施しようがない状態だったといいます。しかし幸いにも深刻な状態から脱したコーラは、回復を遂げ、治癒を経て、後脚を使ってカンガルーのように飛び跳ねながら移動する手段を身に着けました。

その後、SDFによる調査の結果、コーラに危害を与えた残虐な男性の逮捕も実現したといいます。男性は単なる事故だったと主張したそうですが、最終的に彼には実刑が下されました。

残念なことに、コーラの元の飼い主は前足を失ってしまった愛犬の引き取りを拒否。コーラは、SDFのメンバーであるジョン・ダリ―とその妻のジルがコーラに引き取られることとなりました。

やがて、コーラの状況は少しずつ改善していきました。何より大きかったのは、SDFがコーラに義足を作ってあげたことです!これによりコーラは再び走り回ることができるようになり、あの悪夢のような事件から少しずつ立ち直っているように見えました。

そして、義足はコーラと新たな飼い主となったジルとの間に新たな絆を産むことになります。ジルもまた義足を付けていたからです。ジルは以前、救助した犬に足を噛まれ、そこからウイルスに感染し足の切断を余儀なくされたそうです。このような出来事を経てもなお、ジルは犬の救助活動に携わり続けました。

ジルとジョンという新たな家族の元で、コーラは恐怖や痛みに怯える過去の生活から解放されました。こちらは、元気になったコーラの様子を紹介した動画です。

恐ろしい体験をしてきたにもかかわらず、コーラは人を信頼し、本当にやさしい心を持っているそうです。