市長が森の廃棄物を投棄した人の元に返す

フランス北部ピカルディのレヌヴィル市で地域全体を揺さぶるある事件が起こりました。

ある男性が森の中で新鮮な空気と豊かな自然を楽しみながら普段通らない小道を歩いていたとき、一台のトラックが通り過ぎて行きました。こんな森の真ん中のデコボコ道をわざわざ通ろうとする不可解なトラックを目撃した彼は、直感的に何か良くないことが起こることを予想していました。やがてそのトラックが停車すると、直後に耳が痛くなるほどの大きな音が聞こえてきました。そのトラックが降ろしたものを見た男性は、開いた口がふさがらず立ち尽くしてしまいまったといいます。

Facebook/Bien Vivre à Laigneville

トラックは緑の苔の上に廃棄物を投棄していたのです!トラックを所有する会社は、ここなら誰にも見つからないだろうと思ったのでしょう。目撃した男性はすぐさま市役所に報告することにしました。

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市長のクリストフ・ディートリヒは、この知らせを聞いて堪忍袋の緒が切れたといいます。これまでにこうした報告が来るたびに対応は棚上げされていたからです。不法投棄された廃棄物からは、有害物質が漏れだし、環境破壊を引き起こすこともあります。もう限界だと、市長は自身で抜本的な手段に訴えることにしました。それが驚くべき効果を発揮したのだとか!

ディートリヒ市長は、レヌヴィル市の不法ゴミ対策をドキュメントした動画の冒頭でこう説明しています。

「こんにちは、私はクリストフ・ディートリヒ、レヌヴィルの市長です。過去2年にわたり、森へのゴミの投棄問題に取り組んできました。私たちのとった手法の甲斐があって、こうした廃棄物を90%減らすことができました。しかし残念なことに、それでもまだわかっていない人がいるようです。そこで今回も私たちの『差出人返送』手法を再び実施します。最近、2立方メートルの範囲にゴミが投棄されているのを発見しました。投棄した人にはアンラッキーですが、私たちは誰がやったのかを既に知っています。住民が撮影した写真で判明しました。なので、明日の朝6時に私たちは彼の所有物を彼の元に送り返したいと思います。そしてこれが、こうした不法投棄問題へのさらなる取り組みにつながればと願っています」

Youtube/Madel Vidéo 

このビデオで市長が実際にどのようにこの問題に立ち向かったかをご覧下さい。

ディートリヒ市長が行なっている「差出人返送」とは、不法投棄されていたゴミをすべて持ち主のところに返すというものなのです!

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この手法は先駆的な試みだったことは間違いありません。「私に同じことをして欲しいと電話してくる自治体の首長が、これほどたくさんフランス国内だけでなく海外にもいるというのは想像できないほどです。私は違法行為をしているわけではなく、ただ正規の持ち主の元に所有物を返しているだけなのです」彼は言います。

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もちろん頭にきている人もいるでしょう。しかしときには、不法投棄がどれほどの影響をおよぼしているか知ってもらうために、投棄者の玄関先に廃棄物を届けるのは効果がありそうですね。

不法廃棄物90%減という、明らかな結果も出ています。

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これは環境破壊という、いつも後回しにされてがちな大きな問題に挑む“過激”ではありますが、効果的な手法なのかもしれません。

勇気ある市長の素晴らしい仕事ぶりに感激です!

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