ちえとくをフォローする

人気の記事

30歳の夫婦が病院から「お人形さん」を家に連れて帰った日は最もつらく、同時に最も美しい瞬間だった。

その日、イギリス・イーストヨークのウィザーンシーという町に住むスコット・ガーサイドとエマ・ニューマンの二人の間に娘のシャーロットが誕生しました。しかし、彼らにとってこの出産は喜びの出来事であると同時に、思わず恐怖を感じてしまった瞬間でもありました。彼らにとっては3人目となるその子は、未だに病名が決まっていないほどの珍しい病気を持って生まれてきたからです。

当時医師たちが夫婦に告げたところによれば、恐らくシャーロットは1年と生きることはできないだろうということでした。先天性の小人症の一種と考えられる病気のため、シャーロットの体重はおよそ500グラム、身長はわずか25センチほどしかなかったのです。

当時30歳だったエマは、娘に着させる服がなかったため、仕方なく人形用の服を購入し着せていたと話します。出かける際は、自分の服の前ポケットにシャーロットを入れて運んでいたそうです。また、シャーロットのためにクレジットカードほどのサイズのおむつを特注する必要がありました。

そうこうするうちに、シャーロットは一度目の誕生日を無事に迎え、やがて2度目の誕生日も過ぎていきました。彼女は、例えば肝臓に腫瘍があったり、免疫システムが弱かったりと、様々な健康上の問題を抱えてはいましたが、それでも医師が言っていたような命の危険はとりあえず心配しなくてもよさそうでした。

やがてシャーロットは学校に通う年齢になります。「もちろん心配だったわ。他の生徒から何かひどい扱いを受けるんじゃないか、ってね。でも、とりあえず彼女には担当の先生がつきっきりでついてくれることになったし、それにこの子は見た目以上に結構丈夫なのよ」エマは話します。

シャーロットはとても明るく、好奇心旺盛な女の子としてすくすくと成長していきました。5歳になり、もうすぐ小学生になるという年齢ではありましたが、身長は50センチほどしかありませんでした。シャーロットは家にあったテディベアよりも、家で飼っているネコよりも小さかったのです! 

両親にとって、シャーロットは自慢の娘です。「彼女は100万人に一人の奇妙な病気を持って生まれ、健康上の問題もいくつか抱えているけど、それでも決して他人の助けがなければ生きられないというわけではないわ」母親は話します。

「まだわからないことがたくさんあるけれど、シャーロットはいつも私たちを驚かせてくれる。何より、この子がこんなに長く生きてくれているってことがまず私たちにとってはうれしいことなの」エマは話します。

人形のように小さくても、振りまく元気は人一倍だというシャーロットが、今後も両親や周りの人々にうれしい驚きを提供し続けてくれることを心よりお祈りしています!