明日伝えるには遅すぎる想い、夫が妻に宛てた”手紙”に涙が溢れる

ある日、ジュリアが起きるとベッドに夫がいませんでした。ここ数ヶ月、調子が悪かった夫のことを考えてジュリアは少し心配になりました。 とりあえず起きようと、ベッドから立ち上がって背伸びをしたジュリアは、サイドテーブルに封筒を見つけます。それは彼女へ宛てた、夫からの手紙でした。ジュリアはその手紙を読んでから、しばらく涙が止まりませんでした。

Twitter/@J__Espada

「愛するジュリアへ、

明日、君の横で起きる男が僕でなくなってしまったときのために、君が寝ている間に手紙を書くことにした。

この2面性がある生活を続けてて、どんどん向こう側にいる時間が長くなっているような気がするんだ。いつか向こう側にしかいられなくなるかもしれない。そしてもうこちら側には戻れなくなってしまうかもしれない。

明日、僕が自分の周りで起こっていることが分からなくなってしまったときのために。

明日、君の誠実さや僕のそばにいようとする決意にどれだけ僕が惚れているか、いつも元気づけてくれる君に僕がどれだけ感謝しているかを伝えられなくなってしまったときのために。

明日、君が何をしているか理解できなくなってしまったときのために。

僕がトイレとキッチンの場所を間違えないようにドアにメモをつけてくれていることや、僕が靴下を履かずに靴を履いてしまったときに笑かしてくれること、僕が言われたことをすぐに忘れてしまうのに会話を続けてくれることや、皆に気がつかれないように僕の耳に孫の名前をささやいてくれること、そして時々、怒りが自分の中で押さえきれなくなって癇癪を起こしてしまう僕を優しくなだめてくれること。

その他にも君がしてくれた沢山のことや、君や僕の名前を明日、僕が憶えていなかったときのために。

明日、感謝の言葉が出てこなくなってしまったときのために。

明日、君にこれを伝えられなかったときのために。

ジュリア、君を愛しているよ。永遠に。

T.A.M.R.より。」

Sick Morning

実はこの文章は、Jesús Espadaというジャーナリストがラブレターコンテストのために書いたフィクションのラブレターだということがわかっています。コンテストで優秀賞を取ったこの文章がソーシャルメディアに投稿されるや、またたくまに世界中に「認知症の夫からの妻へのラブレター」として広まったのです。

筆者はこう語っています。「2014年、私はラブレターコンテスト用にこの文章を書きました。認知症の当事者のみなさん、そして彼らの隣に寄り添い続ける世界中の『ジュリア』に敬意と賛辞を送ります」

世界中の人々の心を打ったこの”手紙”には、多くの人が思っていても口に出せない愛情や感謝、そして多くの人が愛する人に言って欲しい言葉が詰まっているのかもしれませんね。

プレビュー画像:©︎flickr/Sodanie Chea

出典

El Español

プレビュー画像:©︎flickr/Sodanie Chea

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