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えらい

【エスコバルの悲劇?】W杯日本戦で一発退場したカルロス・サンチェス。試合の5分後、彼のSNSで起こったことは凄まじい。

19日、ロシア・ワールドカップ初戦・コロンビア戦でサッカーの日本代表が劇的な勝利を収めました。圧倒的格上の相手からの予期せぬ勝利に、きっと皆さんもテレビの前で大興奮していたことでしょう。

何と言っても勝利の大きなポイントとなったのは、開始6分で生まれた日本の先制ゴールでした。MF香川真司選手が前半3分で放った強烈なシュートは、コロンビアのMFカルロス・サンチェス選手の手に当たり、これが「ハンド」と判定されて日本はペナルティキックを獲得、結局これも香川選手が決めて日本は波に乗りました。一方カルロス・サンチェス選手はレッドカードをもらい退場となりコロンビアは勢いを取り戻せぬまま負けてしまいます。

この状況を見ると、カルロス・サンチェス選手はコロンビアの敗因を生み出してしまったと言えるかもしれません。ここで、世界中のサッカーファンたちがあるひとつの事件を思い出しました。それは、1994年のアメリカワールドカップで起きた「エスコバルの悲劇」。

コロンビア代表だったDFアンドレス・エスコバル選手が痛恨のオウンゴールを献上してしまい、コロンビア代表はあえなく1次ラウンドで敗退。コロンビアに帰国したエスコバル選手が暴漢に銃殺されてしまったという事件です。犯人は「オウンゴールをありがとう」と言いながら12発もの弾丸をエスコバル選手に撃ち込んだと言われています。事件は未だに多くの謎に包まれており、試合に負けたことに対する単純な個人の感情の爆発だったのか、組織的な犯罪だったのかもはっきりとしていません。

今回のコロンビアの負けの原因を生み出してしまったルロス・サンチェス選手にも、そういった怒りの矛先が向けられてしまうのではないかと多くのサッカーファンは心配していました。

そして案の定、試合後、カルロス・サンチェス選手のSNSには大きな動きがありました。

そのコメントの多くはスペイン語で書かれていました。母国コロンビアの人々からのメッセージでしょう。
「このミスから力強く立ち上がって!」
「批判する人に耳を傾ける必要はない。あなたは素晴らしいプレイヤー」
「ほとんどすべてのコロンビア人はあなたを引き続き応援し続ける」
「最終的に勝ち上がれば、誰もこのこんなことは話題にしなくなるよ」
「たくさんの興奮をありがとう」

致命的ミスを犯したカルロス・サンチェス選手に対する、暖かい励ましの言葉で埋め尽くされていたのです。中には批判的な意見や脅迫めいたものもありましたが、圧倒的大多数はカルロス・サンチェス選手を支持していました。これにはカルロス・サンチェス選手もふたたび前を向く勇気をもらったに違いありません。

あえなく退場となってしまいましたが、言うまでもなくワールドカップの大きな舞台に上がるだけでもすごいこと。カルロス・サンチェス選手にも、コロンビアのチームにもサポーターにも、同じグループで闘うライバルとして、引き続きエールを送り続けたいものですね。