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えらい

国連総会 スピーチを披露するBTSのメンバー しかしリーダーは紙に目を落とすと意外な行動に出た

BTS(防弾少年団)。

今、世界中で旋風を巻き起こしている、韓国の7人組男性ヒップホップグループです。

しかしその活躍こそ耳にすれど、具体的にどんな活動をしているのかまでは知らないという人も多いかもしれませんね。

2013年に結成された彼ら。

母国の韓国、そしてアジア全体で人気があるのはもちろんのこと、2020年8月に「Dynamite」が韓国のアーティストとして初めて米ビルボードのシングルチャートで1位を記録するなど、北米でも注目を集めています。

今や名実ともに世界を代表するグループのひとつとして認識されているBTSですが、実は彼らはみんな苦労人。デビューしてからしばらくの間は、今の活躍からは想像もつかなほど、不遇の時代を過ごしていたのです。

そもそも韓国には三大芸能事務所(YG, SM, JYP)がありますが、BTSはそれらとは関係のない、比較的新しい小さなレーベルから出発しています。大きな事務所のバックアップが得られないような状態でも、不屈の精神と努力で、今や大きな事務所のアーティストを凌駕するほどの活躍を見せているのは驚きです。

そんなBTSですが、先日2021年9月、国連で行ったスピーチが大きな話題を呼んでいます。

BTSは、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領から「未来世代と文化のための大統領特使」に任命されており、外交旅券でニューヨークを訪れ、国連本部でスピーチをしたのです。

黒いスーツに身を包んだメンバーたち。

リーダーであるRM(ラップモンスター)さんは、用意してきたメモに目を落とすと、ゆっくりとスピーチを開始しました。

実際にその動画をご覧ください。

「自分は昨日と同じなのに、一瞬にしてパラレルワールドに来たみたいに世の中が変わってしまった」

「長い時間をかけて準備してきたコンサートツアーが中止になって悔しい思いをした」…

メンバーたちは、おそらく他の多くの人々と同じように、新型コロナウイルスの蔓延に対して感じた戸惑い、恐れ、悔しさなどを正直に告白していきます。

しかしそれでも、メンバーたちは前を向きます。

RMさんは、「未来が恐ろしい暗闇だと思わないで」「可能性と希望を信じれば、予想外の状況でも、道に迷うのではなく新しい道を発見するようになる」「(ウイルスの影響で)世の中は止まったと思ったが、僕らは少しずつ前に進んでいる」…そんな前向きな言葉を私たちに語りかけます。

貴重な時間を奪われていると言われている若者世代に対しても、「ロストジェネレーションではなく、ウェルカムジェネレーションと呼ぶ方がふさわしい」とポジティブな面に目を向けます。若い世代は、新しい変化を歓迎し、前進していける世代なのだと言うことを、力強く説いたのです。

また、メンバー7人全員が事前にワクチンを接種したことも報告し、「ワクチンの接種はファンのみなさんに会うため、この場に来るためのチケットだったと思う」とコメントしています。

RMさん、メモこそ用意していたものの、ほとんどそれを見ることなく、自分の言葉で人々に語りかけていたのがお分かりいただけたのではないでしょうか。

演説後には、直前に国連本部で録画されたとみられる7月発表の新曲「Permission to Dance」が披露され、アーティストらしく場を締めたBTS。

ポジティブで力強いメッセージの内容ももちろんですが、この力強く、堂々としたスピーチを、20代も半ばの青年たちが国際の場で行った、その事実そのものに対しても、多くの感動する声が寄せられました。

Twitterの反応

BTSは2018年にも国連本部でスピーチを行なっており、その際は「自分を愛することの重要性」をリーダーのRMさんが堂々と英語でスピーチし、大きな話題を呼んでいました。

いかがでしたか?

いちアーティストにとどまらず、積極的に社会に関わりかけて、ポジティブなメッセージを発信していく姿勢は賞賛に値するものです。

どんな苦境にも前を向く彼らの姿は、きっとコロナ禍で苦しむ若い世代の希望の光なのです。

プレビュー画像:  / © Twitter/ bts123_bantan