年をとらないアメリカの少女、20歳で亡くなる

アメリカ・メリーランド州のバルチモア出身のブルック・グリーンバーグは、4人姉妹の3番目として、1993年1月8日に1800グラムの未熟児として生まれました。 お尻に簡単な手術が必要だった以外は至って健康な女の赤ちゃんでした。このブルックが、後に医学的にまったく説明のつかない症例を見せることになるとは、このとき誰も知りませんでした。

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生まれたばかりの娘を家に連れて帰ってきてから、数週間が過ぎ、数ヶ月が過ぎていくうちに、家族はある奇妙な現象に気付き始めます。ブルックが成長しなかったのです。心配になった両親は娘を連れて医師の元を訪ねましたが、この症状の原因は結局わかりませんでした。

髪の毛と爪が伸びる以外は、ブルックの体は生まれてからほんの少ししか大きくならず、4歳になったころには完全に成長が止まってしまいました。このような症例の報告は殆どなく、医師たちはブルックの症状を「X症候群」と名付けました。

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ブルックは6歳になるまでに、さまざまな病気に冒されながら、それをすべて奇跡的に乗り越えてきました。4歳のとき、彼女は突然昏睡状態に陥り死線を彷徨います。脳の腫瘍が原因だと考えられました。そのとき、娘の死を覚悟した両親は棺を選び始めていたそうです。しかし14日後、ブルックが昏睡から目覚めると、腫瘍は跡形もなく消えていたのです。ブルックの突然の回復の理由を、再び医師たちは説明することができませんでした。

幼少期のこうした不思議な経験を乗り越え、ブルックは健やかに少女時代を過ごし、やがて成人を迎えます。しかし、知能はずっと1歳〜2歳児のまま、そして体も生後6か月ほどの幼児の大きさのまま、歯もすべて乳歯のままだったといいます。

ブルックの日常と不思議な障害を紹介したドキュメンターがこちらです(英語のみ):

2013年10月、ブルックは気管支軟化症という子どもに多く見られる呼吸障害で息を引き取りました。享年20歳でした。家族は、障害やさまざまな病気に立ち向かうブルックを支えてきました。ブルックの生涯は、家族の愛情にいつも満たされたものだったに違いありません。

X症候群の患者は世界でも10人ほどしかいないそうです。ブルックに主治医によれば、「遺伝子スイッチ(人間の細胞の中にある遺伝子にはそれをコントロールするスイッチ)によって成長のプログラムに問題が生じた可能性がある」とのこと。この奇病は、アルツハイマー病やパーキンソン病の治療の鍵を握るともいわれています。

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