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娘の誕生は両親を衝撃に陥れた

ユタ州テイラーズビルに住むブリレ・バーの両親は、ブリレの生後6ヶ月を祝って誕生日パーティを開きました。娘にとっては毎日が奇跡のようなもので、毎月また1ヶ月生き延びたことを祝う理由があるのです。

ブリレの誕生は、カンデスとライアン夫婦にとって衝撃的な出来事だったそうです。幼い少女は生まれつき脳回状皮膚症候群を患っていたのです。症状が重く非常に珍しいこの先天性障害は、生まれる前に子供の頭蓋骨を変形させてしまいます。これは脳の発達にも影響を及ぼします。発症例がほとんどなく、世界でも20例しか知られていません。この病気を生まれ持った子供たちがほとんど長く生きられないことも症例報告の少なさに影響しているのかもしれません。

ブリレの両親も当初は、医師たちから一年以上は生きられないと言われほとんど希望が見出せなかったそうです。妊娠中の超音波検査では、お腹の中にいるブリレの頭蓋骨に生まれてからの手術では簡単に矯正できない変形があるということだけがわかっていました。この胎児がまさかほとんど知られていない障害に苦しむことになるというような予兆は見られませんでした。

しかし、それから4年後のブリレの笑顔は奇跡は起こるということを物語っています。本人の生きようという意志と家族の愛情が、誰もが不可能だと思ったことを可能にしたのです。

「長い間、未来のことは考えないようにしてきました」カンデスは言います。娘がいつ死んでしまうかと常に心配し続けてきました。時間が経つにつれ、3人の子供の母親であるカンデスはブリレとの生活にも慣れてきたと言います。

ブリレの病気への認知を高めるため、家族は日常的にインターネット上に娘の写真を投稿しています。「娘が生まれたころは脳回状皮膚症候群のことはほとんど明らかになっていませんでした」カンデスは言います。だからこそこの病気との生活についての情報を世界中の人々とシェアすることが特に重要だと感じているそうです。

脳への圧力を減らすため、ブリレはこれまで数回の手術を受けてきました。

ブリレは人工呼吸器と栄養管で命を繋いでいます。3年半が過ぎるまでは、一言も発することができませんでしたが、今は「ママ」と「ダダ」(パパ)と言えるようになりました。

「娘はわかっているんだと思います」カンデスは言います。「肉体が娘を制限しているんです」

「娘にはしっかりした人格があって、人を笑わせるのが大好きです」父親のライアンは言います。「言葉を発しなくても、娘は今まで出会ってきた人の中でもかなり面白い人物です」

面倒見の良い姉のカヤはブリレのことをよく世話しています。カンデスとライアンはハロウィンのお祝いにと姉妹にお揃いのコスチュームを作ってあげました。

「毎日が贈り物です。娘は4歳になりましたが、ここまで来れるとは思っていませんでした。さらにもう4年生きられないとは誰も言えないでしょう?」ブリレの両親は誇らしげに語ります。

両親のいう通り。ブリレとこの素晴らしい家族が共に幸せな年月をさらに重ねていけますように!