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英国の12歳の少年がウクライナの子どもたちのために1300万円以上の寄付を集める

ウクライナでの戦争の衝撃的なニュースは世界中に広がりました。英国北部カンブリア州に住む12歳のガブリエル・クラークは多くの子どもたちが家を失っているというニュースに心を痛めていました。

ガブリエルの趣味は木工。3、4歳の頃から初めて、これまで、カッティングボード、ボウル、ドラムスティックなどを作ってきました。最近では、新しいマウンテンバイクを買うために注文販売ができないかと考えていました。

それを知ったガブリエルの父リチャードはツイッターで息子を応援することにしました。実は、リチャードは著名な脚本家で、1万3500人のフォロワーを持っていたのです。リチャードが息子ガブリエルのインスタグラムのアカウントをフォローしてほしいと呼びかけたところ、予期せぬことが起こりました。

2022年3月末、ガブリエルのアカウントにはわずか6人のフォロワーしかいませんでした。しかし、父親の応援ツイートを見た他の有名人がさらに推薦してくれたおかげで、48時間のうちにその数は22万5,000人にまで膨れ上がったのです。

ほぼ一晩のうちに22万のフォロワーを抱えることになった12歳の少年は、喜ぶだけでなく、自分に何ができるのかを考えました。そして自分のためではなく、戦争で苦しむウクライナの子どもを支援するために、その力を使うことを決意しました。彼は Just Givingというページを立ち上げ、そこで英国の団体 Save the Children への寄付を呼びかけたのです。

ガブリエルは「皆さん一人ひとりの寛大な心が、ウクライナの戦争で被害を受けた子どもたちが、水、食料、避難所、そして勉強したり遊ぶことができる安全な場所を得ることにつながることを願っています」と、寄付を呼びかけた理由を説明しています。

目標金額は5,000ポンド(約80万円)でしたが、24時間後には10倍を超える寄付が集まりました。「ただただ感激しています」とガブリエル。

最終的には、8万ポンド(1300万円以上)以上の金額が集まっています(2022年4月13日現在)。しかし、それだけではありません。ガブリエルのもとには、木工作品の依頼がじゃんじゃんと舞い込み始めたのです。すでに推定2万通のメッセージが彼のもとに届いているそうです。

「そんなにたくさんのボウルを作れないので申し訳ない気持ちです。でも、ボウルを作るのは時間がかかるので、もし学校をやめて1日3個作ったとしても32年かかるんです」

すべての人の依頼を受けることはできませんが、その代わり、ガブリエルは特別なボウルを作りました。ウクライナの国旗の色である黄色と青のラインが描かれたボウルです。この特別な作品を、寄付してくれた人たちの中から抽選でプレゼントしたいと考えています。イースターの日曜日(4月17日)にくじ引きで当選者を発表する予定です。

ガブリエルは「新しいマウンテンバイク」のことはもう忘れてしまったようです。「ガブリエルは今、ウクライナの子どもたちのために少しでも多くのお金を集めようと努力しています」と、父親は誇らしげに報告しています。

12 歳といったらまだ小学生!激動の時代を生きる若者が聡明さと優しさと才能を駆使して、他の子ども達のために声をあげる姿に感銘を受けます。

出典: bbc , lancs

プレビュー画像: ©twitter/Richard R Clark