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15歳の少女 ボーイフレンドの最期を看取る

英国ダドリーの小さな街に暮らす15歳のステファニー・レイと16歳のブレイク・ワードは、2018年2月に付き合い始めた恋人同士。1分1秒も惜しむようにいつも一緒にいた2人は、少しずつですが将来のことを考え始めていました。しかし幸せに満ち足りた2人の夏休みは、運命の日を迎えてしまいます。

2018年7月31日、家族旅行で英国西部の海岸沿いの町タウインを訪れ海水浴を楽しんでいたブレイク。海岸から少し離れた付近で友人2名と泳いでいたブレイクですが、波にさらわれ流されてしまいます。ブレイクを見失った家族は、すぐに救助隊に連絡、ボートとヘリコプターでのブレイクの捜索が開始。ゴムボートに乗ったレスキュー隊員が、海水にうつ伏せで浮いているブレイクを発見しますが、すでに意識はありませんでした。救命措置を受けながらヘリコプターで病院に緊急搬送されます。事故のことを知ったステファニーは、ブレイクの元へ急ぎます。

それから5日間、ステファニーはブレイクの側を離れることはありませんでした。家族とともに回復を祈り続けることしかできないステファニー。医師ももう手の施しようがない状態でした。長時間脳に酸素がいき渡らなかったため、脳の大部分は回復不可能なほど大きなダメージを受けていたのです。そしてついに家族はブレイクの生命維持装置の電源を切ることに同意します。装置の電源が切れ、命が尽きる最後の瞬間、ブレイクはステファニーの腕の中にいました。

あまりに突然の大切な人の死を、ステファニーはFacebookにこう綴っています。

「今日は人生で一番辛い日。一生忘れられないと思う。知っている人も多いと思うけど、ブレイクは火曜日に恐ろしい事故に遭ってしまいました。ずっと側にいて、見守っていました。ブレイクは優しくて、思いやりがあって、誰かのために何でもしてしまうような人でした。昨日、医師からブレイクの脳の損傷が激しくて回復の見込みがないと言われました。生命維持装置を切るという辛すぎる決定をしなければならなかった。

ブレイクは私の大切な人で、特別なつながりを感じていました。これからもそれは変わりません。辛い時も楽しい時もいつも一緒だった。ブレイクの最後は家族に囲まれ、痛みもなかったと思います。ブレイクはこれからもずっと私の心の中にいます。あなたに誇りに思ってもらえるような人になる。愛してる」

忙しい日常で、大切な人と過ごす時間を当たり前のように感じることがあります。でもあまりにも突然、愛する人は旅立ってしまうかもしれないという事実を、思い出させてくれます。愛する人との時間は何物にも代えがたいのです。

ブレイクと共に海難事故に巻き込まれた他の2名の安否は公開されていません。2人の無事と、ブレイクのご冥福をお祈りします。