ジョーク
ジョーク: 近所からのバーベキューの匂いに心乱される老夫婦
ヨーロッパの片田舎の話です。近所でも熱心な信者として評判のカトリックの老夫婦の隣に、プロテスタントの若い夫婦が引っ越してきました。
引越して最初の金曜日の夕方、若夫婦の夫が庭のバーベキューグリルでステーキを焼き始めました。脂の乗った分厚いステーキが焼ける美味しそうな匂いが周囲に立ち込めます…
隣の老夫婦は敬虔なカトリックの習慣にならい、イエスが十字架にかけられた金曜日は肉を食べることを節制して魚を食べます。美味しそうなステーキの匂いに気を取られながらも、老夫婦は魚の燻製を黙々と食べました。
その翌週も、またその次の週も、夕食どきになるとジューシーなお肉の匂いが…とうとう老夫婦は我慢ができなくなりました。
若夫婦をカトリックに改宗させてしまえば、金曜日はお肉の匂いに誘惑されることなく、心穏やかに魚を食べることができるはず。そう考えた老夫婦は若夫婦を説得。
とんとん拍子に話は進み、若夫婦を近所の教会に連れて行くと神父に紹介し洗礼させました。
「さあ、プロテスタントとして生まれたお二人ですが、今日からはカトリックです」神父は若夫婦に聖水をかけながら宣言しました。
その翌週、老夫婦が夕食の魚の燻製を食べようとすると、またしても美味しそうなお肉の匂いが漂ってくるではありませんか！
「けしからん！」注意しようとして垣根から覗き込んだ敬虔な老夫婦は目を、さらには耳を疑いました。
なんと、若夫婦の夫が真剣な顔で小さな小瓶に入った水をステーキに振りかけながら、なにやら呟いているのです…
You can't grill a steak in Texas on a grill built in New York.
「牛として生まれたお前だが、今日からは魚、いいか、魚だ！」
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プレビュー画像: ©Flickr/Jamie R Rytlewski
