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命の終わりを迎えるペットの飼い主へ、獣医の必死の訴え

ペットは飼い主にとって大切な存在です。「ペットロス」という症状があるように、愛情を注ぎ家族の一員としてずっと一緒にくらしてきたペットとの別れは、飼い主には何よりも辛いものです。想像するだけでも胸が締め付けられるものですが、ペットとの永遠の別れはいずれ訪れるものです。最後まで自宅で看取る飼い主いれば、末期症状に苦しむペットの苦痛を少しでも和らげてあげたいと、苦渋の思いから安楽死を選択する飼い主もいます。

安楽死の是非について世間の意見は別れるところですが、今回は安楽死の現場に立ち会う一人の獣医の訴えを紹介します。(画像はイメージです。安楽死処方を受けている画像ではありません)

安楽死当日、最期の日を迎えたペットは飼い主とともに動物病院を訪れます。そして安楽死の処方を受け、心臓の鼓動が止み息を引き取るまでの間、愛する家族に見守られて最期の時が訪れるのを待つのです。しかし、残念ながら安楽死を受ける全てのペットがそうだとは限りません。

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ある獣医は一部の良識のない飼い主たちに対してFacebookで苦言を呈しています。

「ペットを飼っている以上、ほとんどの場合ペットとの死別を避けることはできません。苦しみから解放してあげるため、ペットを病院に連れてくるのであれば、是非心に留めておいてほしいことがあります。

あなたはペットにとって、生涯、何にも代え難い世界の中心的存在だったのです!ペットは人生の一部にすぎなかったという人もいるかもしれませんが、ペットにとってあなたは全てであり、家族だったのです。

あなたにとっても辛い決断であることは重々承知していますが、愛するペットを失うということは胸を切り裂かれるものです。でも、お願いですから、どうかペットを置き去りにしないでください!

周りに他人しかいない一室で、旅立たせないでください。後に残されたペットはあなたの姿を探すということを知っておいてください。大好きな飼い主を求めて部屋中を探すペットの身になってください。病気なのに、不安なのに、老衰や癌で死にかけているのに、飼い主の優しさが必要な今なぜ自分を置き去りにするのか、理解できずに戸惑うペットの気持ちが分かりませんか?

最後を見届けるのが辛すぎるから、なんて自分に都合良く臆病者にならないでください。何よりもあなたを必要とするときなのに、去っていくあなたの姿にペットがどんな思いを味わうのか、そして私のような現場に残された人間が、できる限り不安を和らげ怖がらずに旅立てるよう精一杯努力し、どうして飼い主は立ち会わないのかを分かってもらおうと心を砕いているか、どうか想像してください。

身勝手な飼い主にウンザリし、心の折れた獣医より」

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愛するペットとの別れは辛いものです。最期の瞬間まで側にいて少しでも安らかに旅立てるよう見守りたいと多くの飼い主は願うものですが、全ての飼い主がそうだとは限りません。死という未知の領域に踏み出すペットの不安を和らげることができるのは、飼い主をおいてほかにいません。命ある生き物をペットとして飼うということは、動物病院の施術室に置き去りにするのではなく、最期の瞬間まで見届けるという責任が伴うのです。大切なペットの旅立ちをしっかりと見守る飼い主が多い中、一部の飼い主に向けた現場の切実な声は胸に響きます。