あの世から交信できることを証明しようと、自ら命を絶った48歳の男性

注意:この記事には、自殺に関する記述が含まれています。

肉体が消滅した後も霊魂は存在し続けるのか?この疑問は、おそらく人類そのものと同じくらい古いものです。あらゆる文化、あらゆる宗教が、人が死んだときにその人の魂に何が起こるかを扱い、これに対する答えを提供しようとしてきました。

しかし、どんなに死後の世界を信じていたとしても、その先に何があるのか、誰も確証を持って言うことはできません。

この不確実性ゆえに、霊媒師やシャーマンなどは古来より死者と交信し、死者からのメッセージを受け取る媒体として存在してきたのです。特に、大切な人を亡くした人は、故人があの世で元気にしているかどうかを確認するために、こうした「媒体」に頼ってきました。

19世紀半ばから20世紀初頭にかけては心霊主義(スピリチュアリズム)が興隆した時代。不滅の魂が実際に存在すると多くの人が信じていたのです。この時代、米国では富裕層の家で食後に交霊会が催されることも珍しくなく、神秘的な黒魔術師には高額の報酬が支払われていました。

しかし、なかには霊との交信を単なるエンターテイメントや収入源とは考えていない人々がいました。彼らは、死者の霊が実際に存在し、生者と接触できると信じ、それをなんとか証明したいと考えていました。

ミシガン州デトロイトのトーマス・リン・ブラッドフォード教授もその一人。ブラッドフォードはスピリチュアリストであり、人間の精神は死後も生き続け、求められれば肉体の世界に戻ることも、生者と交信することもできるという強い信念を持っていました。1921年、ブラッドフォードは、証拠を見つけたい一心で、自らの肉体を使って究極の実験を試みたのです。

ブラッドフォードは、まず新聞に広告を出して「霊的科学」に興味のある人を募りました。するとルース・ドーランという女性から連絡があります。ブラッドフォードは彼女に会い、こう説明しました。

「謎を解く方法は1つしかない。それは二人の魂が完全に同調していること。そのうえで自分が地上のマントを脱いで、あの世からあなたにコンタクトする」と。つまり、彼は自殺して、あの世からルースに連絡することを約束したのです。

トーマス・リン・ブラッドフォードは真剣でした。1921年2月5日の夜、彼は寝室のドアと窓をしっかりと閉め、ガスヒーターの炎を吹き消し、ガスが徐々に充満する部屋でベッドに横たわりました。

近所からガスの臭いがするという通報を受けた警察が到着すると、48歳のブラッドフォードは窒息死していました。部屋にはタイプライターでこう書かれたメモが残っていました。

「科学的な事実を通して、心霊現象が超自然的なものではないことをはっきりと証明したいと思います」

ルース・ドーランは、彼が約束を守って連絡してくれると固く信じていました。しかし、何も起こりません。2日後のニューヨーク・タイムズ紙には「死んだ霊能者は沈黙」という見出しが躍りました。

その3日後、ルル・マックという女性が、黒魔術師を訪ねた時にトーマス・ブラッドフォードの名前を聞いたと言いました。彼女によると、トーマス・ブラッドフォードの声が聞こえたが、自殺したことで精神が弱っていたため、声は弱々しかったそうです。

その後の数週間、霊能者のグループが集まり、トーマス・ブラッドフォードの精神に焦点を当て、力を与えようとしました。しかし、結局、コンタクトは成立しませんでした。

ブラッドフォードが自ら命を絶ったのは48歳という若さでした。探究心に掻き立てられた男性の悲しい末路とも言えますが、彼が死後に何を経験したのか、彼の末路が悲劇だったのかどうかは彼自身にしか分かりません。

プレビュー画像: ©Facebook/Sɨłɇnƶɨø ɇ ⱣɇnømƀɍȺ

出典

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