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アンビリーバボー

60年以上体を洗わずに94歳まで生きたイラン人男性の数奇な運命

力太郎(垢太郎)という日本の昔話をご存知ですか?

お爺さんとお婆さんが、自分たちの垢を擦り落として人形を作ります。すると、垢の人形が動き出して強い男の子になる話です。いったいどのくらい長く風呂に入らなければ、垢で人形が作れるんでしょうか。

でも、そんな人形を簡単に作れてしまいそうな男性がイランに実在していました。

世界で一番不潔な男

その男性の本名は不明ですが、近隣の人からは「アモウ・ハジ」と呼ばれていました。

アモウ・ハジは、少なくとも大人になってからは魂の命じるままに生きてきました。60年以上もの間、川で身体を清めることを避け、一人で気ままに暮らしてきたのです。

彼は身体を洗うと病気になると強く信じていました。心配した近所の人が彼を沐浴に連れていこうとするとパニックになって逃げ出していたのです。特に石鹸が肌に触れることに強い嫌悪感を抱いていたと言います。

身体中に垢やホコリなどの汚れがこびりついていたため、彼は「世界一不潔な男」として知られていました。

汚い食べ物も好きだった

アモウ・ハジは沐浴をしないだけではありません。新鮮な食べ物やきれいな飲み水も嫌っていました。いつも錆びた樽の水を飲み、腐りかけのヤマアラシを好んで食べていたそう。動物の排泄物を詰めたパイプを好んで吸ったとも言われています。

当然のことながら、アモウ・ハジは小さな村のはずれで隠者として暮らしていました。村人たちは、アモウ・ハジが野外生活をしていることに気づき、彼に小屋を建ててあげたそうです。

この不潔な生活にもかかわらず、アモウ・ハジはなんと94歳まで健康に生き、2022年10月23日にこの世を去りました。

実は亡くなる少し前、近所の人たちが苦労して彼を説得し、アモウ・ハジは60数年ぶりに体を洗ったのだそう。それからしばらくして、彼はこの世を去ったのです。

もしかしすると、彼が石鹸を恐れていたのは正しいことだったのかもしれない・・・そんな疑問がふと湧いてきてしまいますね。

出典:ladbible
プレビュー画像:©Facebook/Amou Haji