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えらい

アメリカの男子高校生 自分のプロムデートにドレスを作ってあげる

みなさんはプロムをご存知ですか?

アメリカの高校生活最後を彩る最大のイベントで、男女がペアになって行われるダンスパーティです。

ひょっとしたらアメリカの映画やドラマで観たことあるよ、なんて人もいるかもしれませんね。

高校生活の最後を飾るパーティとあって、プロムはアメリカの高校生にとって大きな意味を持ちます。素敵な思い出として残すことができれば、その後の人生を胸を張って過ごすことができるのです。

今回はそんなプロムで起きた素敵なエピソードをご紹介します。

こちらの女性(右)は、アディ・ラスト。

インディアナポリス高校の3年生だったアディは、プロムにどうしても着ていきたい、素敵なドレスをお店で発見しました。

けれどそのドレス、高校生であるアディの手の届くような値段ではなかったのです。

ドレスを買うことをあきらめたアディ。プロムのパートナーである親友のパーカー・スミスに、ボソッと冗談半分に、こんなことをこぼしたのです。

「あなたがドレスを作ってくれたらいいのに…なんてね」

それを聞いたパーカー・スミス(右)。

どうにかして、親友であるアディの夢を叶えてあげることができないか、真剣に考え始めます。

実はパーカー、ブロードウェイのコスチュームデザイナーを夢見ていて、服を作ることは彼の夢でもあったのです。

けれどそんな職業を目指しているとは言え、パーカーも普通の高校生であることには変わりありません。専門的な技術や知識などは持ち合わせてはいませんでしたが、それでも、親友のアディのために、立ち上がることにしたのです。

まずパーカーは、衣装のデザインのスケッチから開始しました。しかしアイデアが完成したところで、それを実際に縫わなければドレスはできません。パーカーは、祖母に裁縫を一から教えてもらいながら、自分でデザインしたドレスを着々と縫っていきました。

プロムの数週間前には余裕を持ってドレスを完成させたかったパーカーでしたが、もちろん、初めて縫うドレスがそれほどうまくいくはずもありません。

ドレス制作のプロセスは数ヶ月にも及び、最終的に、プロムの始まる直前まで何度も何度も部分修正を重ねて、何とか間に合わせることができたのです!

ご覧ください!これがパーカーが実際に制作したドレスです!

何ということでしょう!淡いブルーのカラーに、エレガントなフォルム。サイズ感もぴったりで、まるで本物のプロがアディにオーダーメイドで作ったかのようなドレスです!

Twitter@parkerkeithsmit

これにはアディも大感激。

親友のしてくれたあまりの優しい行為に、「まるでプリンセスになった気分!」とTwitterに感動のコメントを投稿しました。

しかし、このストーリーはこれで終わりません。

このパーカーの優しい行為、地元で大きな評判を呼び、数ヶ月後、地元のミュージカルの衣装デザイナーとしてスカウトを受けたのです!もちろん期限付きではありますが、アディの「ドレスが着たい」という夢と、パーカーの「デザイナーになりたい」という夢が、同時に叶ってしまったのです!

「こんなことになるとは夢にも思いませんでした。ドレスを作っている間は、ただそれを楽しんでいるだけでしたから」

そう語るパーカー。パーカーは引き続き夢を追い、大学ではコスチュームデザインと音楽演劇を学ぶつもりだと言います。きっとその夢、叶えられるはず。

いかがでしたか?

パーカーがアディに見せた優しさは、アメリカ中の人々の心を動かしました。

しかし結局、それがきっかけとなって、パーカーは自分の夢への第一歩を踏み出すことができたのです。人にしたことは、結局は自分に返ってくるのだということを教えてくれる、素敵なエピソードでしたね。

プレビュー画像: ©Twitter/parkerkeithsmit