中絶されたはずの赤ちゃんの物語|ゴミの中で小さな産声を聞いた看護師に命を救われた女性の数奇な人生

米国アイオワ州在住のメリッサ・オーデンは現在43歳。彼女は14歳の時に衝撃的な自身の出生の秘密を知ることになります。 彼女の母親は妊娠8ヶ月目に中絶処置を受けたのです。しかし、中絶され医療廃棄物として捨てられたメリッサはなんと生き延び、生まれてから39年後に母との再会を果たすのです。


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メリッサ・オーデンは幸福な星のもとに生まれたとは言えません。生まれた瞬間からその生を否定されたのですから。メリッサの母ルース (当時19歳) は、妊娠8ヶ月目に母親、つまりメリッサの祖母から中絶を強要されました。それだけではありません。メリッサの祖母は看護師で、中絶担当医は彼女の友人、祖母は中絶の処置にも立ち会っていたのです。

米国では1970年代には、生理食塩水を母親の腹壁から羊膜腔に注入して胎児を死に至らしめ、遅発性流産を起こす中絶法が行われていました。しかし、この方法は先天性の欠陥をもった胎児の早産や母体死亡のリスクが高いことがわかり、現在では使用されていません。

ルースは病院で5日間にもわたりこの処置を受け、メリッサがこの世界で産声をあげることはないはずでした。しかし最後の処置が終わった後、1人の看護師が医療廃棄物のなかから弱々しい声を聞きました。驚くべきことに、メリッサはまだ生きていたのです。

看護師は赤ん坊がまだ生きていることに驚き、この事実を上司であるメリッサの祖母に伝えます。しかし、祖母は胎児の救命は不要と答えます。しかし、メリッサを発見した看護師はその指示に従わず、集中治療室に赤ん坊を急送。メリッサは1300gという小さい体でしたが、命をとりとめ、養親に育てられることになりました。

メリッサの生みの母親ルースは、処置の間は麻酔をかけられており、何も知らされていませんでした。彼女はメリッサが存在することすら知らずに、その後30年を過ごすことになります。

 
 
 
 
 
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メリッサは優しい養父母に育てられ、幸せな子ども時代を過ごしました。しかし14歳のとき、姉との口論から自分の過去の真実を知ることになります。姉は「私は少なくとも両親に望まれて生まれたわ」と口にしてしまったのです。自身の出生の秘密を知り、メリッサは愕然とします。自分はこの世に生まれるべきではなかったという事実に打ちのめされ、過食症や薬物依存で精神的な苦痛をまぎらわせる孤独な10代後半を過ごします。

そして5年後、19歳の時にメリッサは生母を探すことを決意します。彼女はただ答えを知りたかったのです。それから17年もの間、あらゆる手を尽くし、祖父母の消息を知ることまではできましたが、祖父母と生母はすでに縁を切っており、生母の行方を知ることはできませんでした。

 
 
 
 
 
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一方、メリッサの母ルースは、2007年に双子の妹から、30年前に中絶した自分の子どもが実は生きているという秘密を明かされました。双子の妹は、母親から秘密を打ち明けられ、それを何十年も守ってきたのです。ルースは自分の子が生き延びたことを知り、喜びましたが、自分のしたことを許してもらえるとは思えず、子どもを探そうとはしませんでした。

 
 
 
 
 
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生母探しを半ばあきらめかけていたメリッサの元に、ある日、1通のEメールが届きます。差出人はルースのいとこ。彼女はメリッサが生母を探していることを知り、連絡をくれたのです。彼女はメリッサの両親の馴れ初めを知っていました。2人は幼馴染のカップルで、19歳のときに妊娠がわかり、婚約していたというのです。しかし、ルースの母親は若い2人の結婚に反対し、妊娠を終わらせ、婚約を解消することを娘に強要したのです。

ルースのいとこの助けを借りて、とうとうメリッサは生みの母と連絡をとることができました。しかし、2人は互いに拒絶されることを恐れていたため、3年間、チャットだけで会話を続けました。そして2016年ついに2人は会うことを決めました。奇妙な親子の初対面であったにもかかわらず、2人はすぐに抱きしめ合うことができたと言います。罪悪感を抱える母に対し、メリッサは自分にはわだかまりはもう一切ないと伝えたそうです。

 
 
 
 
 
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メリッサとルースは自分たちがよく似ていることを発見し、いまでは親しい友人になっています。母との対面を果たしたメリッサは、自身の数奇な人生を“You Carried Me”という本にし、出版しました。

メリッサは現在43歳。結婚して、2人の娘に恵まれています。メリッサを救った看護師の消息は不明です。ゴミの中で小さな産声をあげたメリッサを見捨てることができなかった看護師にメリッサは今、心から感謝しています。

プレビュー画像: ©Facebook/Melissa Ohden: Survivor, Author, Activist: For Life

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