14年間連れ添った愛犬を失った直後に息を引き取った80歳の男性

多くの人にとってペットは大切な家族であり、友人です。特にお年寄りにとっては、孤独を癒し、体を動かす前向きな理由を与えてくれる存在でもあります。また、愛情を注ぎ、世話をする対象がいることで精神的な張り合いも得られるでしょう。

米カリフォルニア州ヘメットに住むケン・ペンダグラフトと愛犬ザックも、長い年月をかけて育まれた深い愛情でつながっていました。ザックは2歳のときにケンが引き取った犬で、それ以来、ケンのかけがえのない親友だったのです。

80歳のケンは高齢者ホームに暮らす物静かな男性です。友人と言えるのは愛犬ザックだけ。ケンとザックは14年間、毎日欠かさずに散歩していました。

ある日、近所に住むキャロル・バートの家に高齢者ホームの知人が訪ねてきました。里親経験の豊富な愛犬家として知られるキャロルに、この知人は「見てほしい犬がいる」と言います。

駆けつけたキャロルが目にしたのは、明らかに健康上の問題を抱えた16歳の老犬。ケンは涙を流して「ザックが病気なんだ。どうしたらいいのかわからない。獣医に連れて行くお金もない」と訴えました。

キャロルはなんとかケンとザックを救いたいと、Facebookにケンの窮状を投稿し、助けを求めることにしました。彼女の呼びかけは多くの人にシェアされ、最終的に、医療が必要な犬を支援する団体「At-Choo Foundation」の創設者であるエレイン・シーマンズに届きました。エレインの尽力でザックは獣医にかかることができました。

しかし、ザックの状態は手の施しようのないものでした。緑内障、重度の関節炎、そして手術ができない心臓病を患っていたのです。診断のあとしばらくして、ザックはケンの腕の中で静かに息を引き取りました。

ザックを抱きかかえながら涙を抑えられないケン。エレインがFacebookに投稿したこの別れの写真は、多くの愛犬家たちの心に響きました。たくさんの人がお悔やみの気持ちを込めて、お金や手紙、カードなどをケンに送ってくれたのです。しかし、ケンの心にはもはや何者にも埋めることのできない空白ができていました。

悲しみと喪失感に打ちひしがれ、ケンの健康状態は急速に悪化していきます。そんななか、彼は見ず知らずの多くの支援者たちにこう感謝のメッセージを綴っています。

「ザックは子犬に戻って、思う存分、走り回っているでしょう…

私は皆さんに永遠に感謝します。面識もなく、これから先も会うことがないであろう男に手を差し伸べてくださり、ザックのいない寂しさを埋める手助けをしてくださったのです。あなた方一人一人に神の祝福がありますように」

ザックを看取って2週間後に、ケンは心臓発作を起こし、自宅で息を引き取りました。

強い絆で結ばれていたケンとザック。きっと今またお互いを見つけて、一緒に散歩を楽しんでいるのではないでしょうか。それは親友である二人にとってハッピーエンドなのかもしれません。

 

プレビュー画像: ©Facebook/At-Choo Foundation ©Facebook/Ciekawość. Nauka i Natura

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