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子ども

16回も里親の家を転々とした3兄弟がシングルファーザーの養子になる

子どもには安心できる家庭が必要です。そこにいるのは両親でも親戚でも養父母でもいいのです。重要なのは、その場所で子どもたちが安心して暮らせること

米国では、子どもたちが実の家族と一緒にいられない場合、里親の家を転々としなければならないことがあります。常に移動しながらの生活で、自分が必要とされていると感じる時間はほとんどありません。そのような子どもたちの多くが、不安定な環境で自尊心を失い、学校を中退し、犯罪に走ったり、ホームレスになってしまうという現実があります。

9歳のネバエ、6歳のウィリス、4歳のミケルの3人兄弟も幼少期のほとんどを里親家庭で過ごしました。3人は2016年に児童養護施設に入居しましたが、その後は里親の家を転々とする日々。わずか数年の間に、16回も家を変えたのです。

©YouTube/KSL News

せっかく環境に慣れても、すぐに引っ越し。どこかに根を張ることができないその日暮らしは子どもたちにとっては悪夢のような日々です。

しかし、ある男性との出会いが彼らの人生を永遠に変えました。ユタ州のバーナルという町に住むダリル・アンダーセンは、3人の子どもたちが家庭を必要としていると聞き、里親として3人を家に迎えたのです。

©YouTube/KSL News

ダリルはシングルファーザーで前妻との間に3人の子どもがいました。すでに子育ての経験のあった彼は、ネバエ、ウィリス、ミケルの3人の世話をするうちに、自分が正式な親になり、彼らに愛情と安定を提供できるのではないかと考えるようになりました。

時は秋。米国では伝統的に家族と過ごすサンクスギビングとクリスマスがもうすぐそこです。子どもたちが安定した家庭でホリデーを過ごせないことを思うと、彼は気の毒になりました。

里親と養子縁組は大きく違います。養子縁組をすれば法律上の親子になり、親子関係はずっと続くのです。考えれば考えるほど、想いは確信に変わります。彼の3人の実子たちも父親の考えに賛成してくれました。

「私は今までとても恵まれていたので、その一部を誰かに受け渡していかなければならないと思っています」と、ダリルは自分の大きな決断を説明します。

ダリルは、3人の子どもたちにこれまでの苦難の道のりを乗り越える力と明るい未来を提供したいという想いから、2021年10月に養子縁組の手続きをしました。

ダリルと3人の兄妹を取材したストーリーをこちらのビデオでご覧いただけます。

自分たちの家でクリスマスを過ごす3人の姿に胸が熱くなります。優しいダリルのもとで幸せな子ども時代を過ごしてほしいですね。

出典:spotlightstories
プレビュー画像:© YouTube/KSL News