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家族

出生後すぐに養子に出された息子 35年後にマラソン大会で実母を驚かせる

ステイシー・フェイックスは、15歳のときに非常に難しい決断を迫られました。思いがけず妊娠していることがわかったのです。彼女は出産することを決意し、男の子が産まれました。しかし、15歳の少女には母親になるという責任を担うことができず、出産後、息子を養子に出します。

それから35年経ったある日、ステイシーはFacebookで見知らぬ人から奇妙なメッセージを受け取りました。

メッセージの差し出し人の名前はスティーブン・ストローン。彼は生まれてすぐに養子に出され、実の両親を探しているというのです。

米国では2017年に法改正があり、養子縁組者が自分の出生証明書に生みの親の氏名の記載を要求できる法律が施行されました。それ以前は生みの親の身元を保護する法律があり、実の両親の名前を知ることは不可能だったのです。

法改正後、スティーブンの出生証明書には、実母のステイシー・フェイックスという名前が記載されることに。彼はようやく実母を探す手がかりを得たのです。

スティーブンは早速Facebookでその珍しい名前の人物を突き止めました。そして、彼はステイシーにこんな奇妙なメッセージを送ったのです。

©YouTube/Thomas Faix Jr

「本当に変な質問ですが、1982年に男の子を産みませんでしたか?」

この突然の質問にステイシーは「はい」と答えます。スティーブンは「あなたは僕の産みの親かもしれません」と書き送りました。これが、スティーブンと母ステイシーの最初の会話でした。

©YouTube/Thomas Faix Jr

それ以来、2人は定期的に連絡を取り合うように。しかし、距離が離れているため、再会はなかなか叶いませんでした。一刻も早く実母に会いたいと願うスティーブンは、ピッツバーグのハーフマラソンに出場するという母ステイシーへのサプライズを計画します。

スティーブンは自身もマラソン参加者として登録し、マラソン当日にピッツバーグに向かいます。彼のサプライズ計画を知った参加者の一人が、スティーブンのために再会の一部始終をビデオに収めてくれることになりました。

©YouTube/Thomas Faix Jr

ビデオには、ある団体のハーフマラソン参加者のなかで、何も知らずに立っているステイシーの姿が映っています。不意に、参加者の一人が彼女に封筒を手渡します。ステイシーは自分の周りで何かが起こっていることに気がつきます。彼女は震える手で封筒を開け、カードに書かれたメッセージを読み上げました。

そこにはこう書かれていました。「最後に会ってから13,075日が経ちました。これ以上、1日でも待ちたくなかったのです」

©YouTube/Thomas Faix Jr

ステイシーが周囲を見回すと、背後からスティーブンが駆け寄ります。母と息子は互いの腕の中に倒れ込み、どちらも相手を離そうとはしません。泣きながらスティーブンの肩に顔を押し付けるステイシー。その後もハグが止まりません!

「10回はハグしたんじゃないかな。ハグが途切れると、お互い顔を見合わせ、またすぐにハグしてた。現実じゃないような気がしたよ。ようやく訪れた瞬間だったから。でも、あっという間でもあった」とスティーブンは言います。

©YouTube/Thomas Faix Jr

スティーブンとステイシーの再会シーンはこちらでご覧いただけます。

この再会の後、母子は一緒にハーフマラソンを完走し、その後、泣き笑いしながら食事を楽しんだということです。二人はこれからも定期的に会って、35年の失われた時間を取り戻していこうと考えているとのこと。

35年たって親子の絆を取り戻した二人。感動的ですね。まさに人の数だけ家族の形があるのだと実感します。

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出典:newsner

プレビュー画像: ©YouTube/Thomas Faix Jr