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3.11 自衛隊は被災地で赤飯を振る舞い「不謹慎だ」と非難された しかしその裏にある歴史を知って深く考えさせられた

2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年の月日が経ちました。

10年前の今、被災した地域の様子を、日本中がテレビ越しに固唾を呑んで見守っていたのではないでしょうか。

そんな状況で、多くの人々の記憶に残っている光景があるはずです。そう、自衛隊による、被災地の救助活動です。

被災された方の人命救助にあたったのはもちろんのこと、ご飯の炊き出しを行ったり、被災者の方にお風呂を沸かしたりと、さまざまなケアを行った自衛隊員。懸命に救助活動に励む様子は、多くの人から感動を以て受け入れられました。

しかしこのような救助劇の中、被災した方と自衛隊の間である問題が起きていたこと、ご存知ですか?

それは被災された方へ向けた炊き出しを行っている最中に起きました。炊き出しで配られた食事の中に、赤飯の缶詰が含まれていたのです。赤飯と言えば、祝いの席などで出されるおめでたいものというイメージがあります。

赤飯が出たことに対し、「家族も亡くしている人がいる中、不謹慎だ」という批判が起こり、2011年以来、自衛隊の赤飯の缶詰は完全廃止となったのです。

事件の顛末は、こちらの記事からもお読みいただけます。

(※画像はイメージです)

しかし一体どうして、被災した方に赤飯が振る舞われたのでしょうか?

自衛隊内における、赤飯の歴史を描いた漫画が今、Twitter上で話題になっています。描かれたのはプロ漫画家の魚乃目三太さん(@SantaUonome)。魚乃目さんは、ご飯にまつわる漫画を多く発表しています。

実際にその漫画をお読みください。

Twitter/SantaUonome

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Twitter/SantaUonome

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Twitter/SantaUonome

Twitter/SantaUonome

Twitter/SantaUonome

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Twitter/SantaUonome

Twitter/SantaUonome

そう…自衛隊の中に伝わる赤飯の缶詰は、戦時中、潜水艦乗りたちが過酷な状況を生き抜くために生み出された「赤飯の缶詰」の名残りだったのです。

赤飯の缶詰はもち米100%で豆や塩を含んでいるため栄養価が高く、腹持ちが良いために、自衛隊の中では大変に重宝されている食べ物でした。

不謹慎と言われてしまいましたが、被災地で赤飯が出された背景には、「被災した方々に、少しでも栄養があって腹持ちが良いものを食べてもらいたい」という自衛隊員の気持ちがあったのではないでしょうか?しかし結果として、前述の通り自衛隊の赤飯の缶詰は今は完全廃止となっています。

いかがでしたか?

表面に現れるものだけでものごとを判断することは、時に困難です。未曾有の震災という状況下、被災した方々が極限の状態にあったことは確かです。しかし一見すると不可解なことでも、物事の歴史や背景を知ることで、違う側面が見えることがあるのです。今回の一件も、そんなことを深く考えされられてしまいますね。

魚乃目三太さんが描いた漫画は、こちらからもお読みいただけます。

プレビュー画像:  © Twitter/ogatasouitirou