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すべての親にとっての悪夢:医師は新生児のわずか数時間の余命を宣告した

注意:この記事には衝撃的な画像が含まれています。

9年前、ロナルドとジョスリンのマルキオリ夫妻と2人の子供たちは、ブラジルのバラ・デ・サンフランシスコでいたって普通の生活を送っていました。

しかしジョスリンが3人目の子供を出産すると、一家の生活は一変します。ビトリアは非常に珍しい病気のトリーチャー・コリンズ症候群で生まれてきたのです。

トリーチャー・コリンズ症候群とは、下顎顔面異骨症とも呼ばれる遺伝性の疾患で、子宮内の胎児の顔面の骨の成長を妨げます。これにより頭部、首、顔面に重い変形を負うことになります。

変形の度合いは個人で異なり、再建外科手術による矯正の可能性が高い場合もあります。残念なことにビトリアにとってはこの手術の可能性はありませんでした。

出産直後、ビトリアの症状は特に重いものであることがわかりました。検査の結果、40ヶ所以上の顔の骨が成長できなかったということが明らかにななったのです。医師の予想では、この新生児はかわいそうにほんの数時間しか生きることはできないだろうということでした。

マルキオリ夫妻は退院しましたが、ほとんど希望を失いかけていました。生まれたばかりの娘のための葬儀の準備をするようにとさえ言われたのです。しかし、ロナルドとジョスリンはそう簡単に希望を捨てたりしませんでした。

夫妻はビトリアの命を諦めず、生かすためにできるだけの手を尽くすことにしました。顔面の機能がないビトリアは、もちろん口から食べることも飲むこともできません。首に付けられたチューブでしか栄養を摂取することができないため、ビトリアの世話は途方もないものでした。夫妻は交代で24時間、娘が窒息しないよう見守らなければなりません。

しかし、一家の信念と根性は周囲や医師の予想を見事に裏切ります。

2017年8月、ビトリアは9回目の誕生日を迎えたのです。

マルキオリ家にとって何よりも誇らしいことですが、あと何日ビトリアに残されているのかわからないまま日々を過ごさねばなりません。24時間体制の介護と治療が必要なビトリアがあとどのくらい生き続けるのかは誰にもわかりません。ビトリアができるだけ苦しむことなく暮らせるよう、家族は毎日一丸となっています。

24時間体制の介護のため、ロナルドとジョスリンはもう仕事をしていません。それでもビトリアにできるだけのことをしてあげたいと、さらなる治療や手術を望んでいます。治療費を捻出しようと寄付口座を設置、すでに8回分の手術費に相当する金額が寄せられたそうです。

ビトリアの症状を改善するにはあと数回の手術が必要です。うまくいけば、普通に近い生活を送ることができるかもしれません。命の灯火を消すまいと必死に闘う少女ビトリアへの寄付はこちらで受け付けています。

ビトリアがなぜここまで生きてこられたのか、医師は首をかしげるばかりだそうです。家族にとっては、これはまさに人知を超えた奇跡そのものでしょう。