【15年越しの恩返し】道端で、見知らぬベトナム人医師を強く抱きしめる日本人女性。理由を知って心揺さぶられずにいられない。

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突然ですが、あなたは、恵まれない状況にある子供たちに支援を送ったことはありますか?支援に興味はあっても、実際どうすればいいのか分からない。募金しても、あまり人助けをしたという実感が湧かないのではないか。そんな疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。

しかし、西澤たまえさんに起こった出来事を知れば、あなたはきっとこう思うでしょう。
「たとえ小さなサポートでも、想像を超えた大きな奇跡が起こせるかもしれない」

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物語が始まったのは、1992年のことでした。西澤さんは姉からのすすめで、ワールド・ビジョンという慈善団体を通じ、途上国の子供に毎月仕送りを送るスポンサーになります。この時は少しのためらいがありつつも、「愛の輪が広がってくれればいいな」という気持ちで始めたそうです。当初は、西澤さんの夫は支援についていかがわしく思っていたと言います。

団体から紹介されたのは、当時7歳のベトナム人の少年、タンくんでした。送られてきた写真の第一印象は、「キラキラ輝くお星さまのよう」だったと西澤さんは述懐します。支援を開始してからタンくんの成長記録が送られてくるたび、西澤さんは我が子の成長を見届けているような気分になったそうです。金銭的な支援はその後5年間続いていくことになります。

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そして1997年、支援プロジェクトは終了の時を迎えようとしていました。会ったこともないベトナムの少年に、西澤さんは手紙で最後の質問をします。
「将来は何になりたいの?」
「医者になりたい」そう返事がありました。
「医者になるにはすごく時間がかかる。自分自身も健康でいなければいけない。でも頑張ればきっとなれるわ」西澤さんはそう励ましの手紙を送りました。そうして、西澤さんのベトナム人の少年への支援は終わりを告げました。

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 15年の長い月日が流れます。

支援団体のワールド・ビジョンの事務所に、一通のメールが届きます。
「あるベトナム人医師が、子供の頃にワールド・ビジョンを通じて支援をしてくれた人を探している」
スタッフは、急いで事実確認を行いました。そして、ある人の存在を探り当てました。もちろん、西澤さんです。 

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28歳のたくましい青年へと成長していたタンさん。医師になるという長年の夢を叶え、ハノイの病院に勤務していました。タンさんは、西澤さんから受けた恩を忘れておらず、医師になることができた今、西澤さんに是非とも直接会ってお礼がしたいと言うのです。

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2012年12月、ふたりは運命の対面を果たします。

ふたりは未だ、直接会ったことがありませんでした。しかし、バスから降りてきたベトナム人男性を見るやいなや、西澤さんは熱い抱擁を交わします。それがタンさんだとすぐに分かったのです。タンさんも、それに応えるように強く西澤さんを抱きしめかえします。その姿は、国は違えど、再会した親子のようでした。

「探してくれてありがとう…」西澤さんは、そう何度も繰り返したそうです。

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タンさんは、ワールド・ビジョンが開催するイベントで、日本からの支援が彼にとってどんな意味があったのかを語ってくれました。西澤さんがタンさんに送った最後の手紙「医師になるためには、健康でい続けて、努力し続けなければならない。これからも頑張って」その言葉にどれだけ励まされたか。日本に自分を応援してくれる人がいるという事実に、どれだけ心救われたことか。医師としての今があるのは、間違いなく西澤さんのおかげです、と。そしてこう付け加えました。
『最後に西澤さん、あなたを「お母さん」と呼ばせてください。お母さん、ありがとう』

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救われたのは、タンさんだけではありませんでした。西澤さんは、こう言います。タンさんが、自分の迷いを消してくれた、と。タンさんが感謝の思いを伝えてくれたことで、西澤さんはこれまでの支援が無駄でなかったこと、そして多くの人のためになっていることを知り、感無量でした。

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日本人とベトナム人の間に芽生えた、親子のような不思議な絆。西澤さんとタンさんの繋いだこの愛の輪がこれからも広がっていくことを願ってやみません。

ワールド・ビジョンのウェブサイトでは、チャイルドスポンサーを常時募集しているようなので、この物語に心動かされた方は、覗いてみてはいかがでしょうか。

出典

World Vision

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