警察官がヘロイン中毒の赤ん坊をホームレスから引き取る

警察官のライアン・ホルテスは、この日もいつも通りパトロールに出ていました。しかしこの日、ライアンを新しい家族との出会いが待ち受けていたのです。 しかもこの出会いがこれ以上ないほど劇的なものになろうとは知る由もありませんでした。

アメリカ・ニューメキシコ州アルバカーキに住む4人の子供の父親でもあるライアンは、スーパーの裏手の空き地でクリスタル・ハンプと数人が座っているのを見つけます。ホームレスのクリスタルは、近くにテントを張って暮らしています。ライアンが近づいたとき、彼女はまさにヘロインの注射針を腕に突き刺そうとしていました。

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ヘロインを注射するクリスタルに近づいたライアンは、衝撃的なものを目にします。当時35歳のクリスタルのTシャツは大きく膨れていたのです。ライアンが事情を聞くと、注射器を握りしめたクリスタルは泣きながら、すでに妊娠8ヶ月だということを告げました。「なんでこんなことをするんだ?」感情を抑えきれなくなったライアンは、中毒者の悲劇をわかってはいてもこう聞かずにはいられませんでした。「お腹の子が死んでしまうかもしれないんだよ?」

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「自分がどんなにひどい人間だか知っています。どれほどひどい状況に自分が置かれているかも」ヘロイン中毒になって何年も経つクリスタルは言います。そして、産まれた子供を引き取ってくれる人を探しているのだとも。「警察官になって、助けたいけどどうにもならない状況を嫌になるほど見てきた。でも、これなら助けになると気づいたんだ」ライアンに迷いはありませんでした。産まれてくる子供を里子に迎えることを約束したのです。

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その夜ライアンの妻は、パトカーから降りて帰宅する夫が良い知らせを持ってくるとは思ってもみなかったそうです。以前からもう1人養子を引き取りたいと考えていた夫妻でしたが、子供たちがもう少し大きくなったらにしようと話していた矢先でした。その日から3週間後、夫妻は小さな命を抱いていました。かわいい女の子の赤ちゃんは、希望を意味するホープと名付けられました。

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生みの母親のヘロイン摂取はホープに確実に影響をもたらしていました。産まれたばかりのホープはすでに「新生児薬物離脱性症候群」を抱えていたのです。薬物離脱症とは、麻薬中毒者が麻薬を絶った時に襲われる、頭痛、嘔吐、発汗、不眠、不安などの症状のことですが、胎盤を通してヘロインを摂取し続けたホープは、産まれてすぐに離脱症の症状を見せていました。全身がぶるぶると震え、呼吸がうまくできず、下痢と嘔吐を繰り返しており、成長障害が出る可能性もあります。

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ライアンの意思は揺らぐことはありません。むしろさらに使命感を感じていると言います。「ホープを我が家に迎えることができたことを心から神に感謝しています。どんな困難があろうと、この子には私たち家族がついています」ホープが成長しちょうど良い時がくれば、誰が生みの母親なのかを伝えたいと夫妻は話します。

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「いらないからあの子を養子に出したのではありません」クリスタルは言います。「あの子のことを心から愛しています。でも、あの子には家族と安全な場所で暮らし、チャンスに恵まれて欲しいと思ったからです」チャンスに恵まれず、負のサイクルから抜け出すことがどれほど難しいか誰よりも知るクリスタルは言います。ホルテス一家なら、娘はきっと何不自由なく、愛情を受けて幸せに暮らしてくれる。クリスタルはそう信じています。

出典

Fox News

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