泥の塊の中から怒りに満ちた鳴き声が聞こえた。それを割って開けた動物保護団体のボランティアの女性は、自分の目を疑った。

イギリスのシドルシャムという町にあるブレント・ロッジ動物病院の獣医たちは、これまで様々な動物たちを診察してきました。 しかし、今回彼らの元にやってきた動物はちょっと変わった子だったようです。

あるとき、チチェスターという町の郊外で、1匹のハリネズミが若くて好奇心旺盛な犬に追い掛け回されていました。どんどんと近づいてくる犬から逃れようと、ハリネズミは球状に丸まって防御態勢に入ります。しかし、いたずら好きの子犬は丸まったハリネズミをツンツンと鼻先で追いやり、なんと泥沼の中に落としてしまったのです。

やがて脅威が去ったと感じたハリネズミは防御態勢を解こうとしたのですが、既に身体が一面泥に覆われていました。カピカピに乾いた泥はハリネズミの身体にベットリと絡みつき、身体を動かすことすらできなくなってしまっていたのです。

「この子が運び込まれたとき、その物体が一体何なのかすらわからないというのが第一印象だった。これがハリネズミだと気づいた僕たちは、次にこの子が窒息してしまっていないかということを心配したよ。幸いにもその心配も杞憂だったけど、この子はフーッフーッという興奮したような鳴き声をずっと出していたんだ」動物病院内の病棟に勤める職員は自身のFacebookにこう記しています。

ボランティア職員たちは、怒りを抑えきれない様子のこのハリネズミから、体中に貼りついた泥を少しずつはがしていきました。

ある程度泥を除去した後、今度はこのハリネズミをしばらくひとりにしてあげることにしました。これでようやく落ち着きを取り戻したのを確認して、残りの泥の除去作業が進められたそうです。

「犬に追いかけられて、さらに今度は僕たちに色々といじくられたこの子も、ようやくストレスから解放されたみたいだ。餌をたらふく食べて、今は静かに眠っているよ」ハリネズミの救助にあたった職員はこう書き加えています。

ハリネズミは、もうすぐ野生に帰されるそうです。

それにしても、大変な大冒険だったことでしょう!たくましく困難を乗り越えたこのハリネズミが、これからも元気に暮らしていけますように!

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