難病を抱えた、ニューヨークの個性派モデル

アメリカ、コネチカット州出身のメラニー・ゲイドスは、いつか偉業を成し遂げたいという願望を抱いていました。

「いつも伝説的な存在になりたいと思っていた。ビルボード(広告用掲示板)や映画に出演したかったの」

そう語る27歳の彼女は、オンラインのコミュニティーサイトCraigslist(クレイグズリスト)を通じて、「ユニーク」なモデルの募集に応募し始めます。外胚葉異形成症(Ectodermal dysplasia、がいはいよういけいせいしょう)という珍しい難病を持って生まれたメラニーは、髪の毛や体毛、歯、爪などに障害を抱え、。まさに「ユニーク」な外見の持ち主だったのです。

この障害のせいでメラニーは視力も殆ど失っています。頭髪も殆どなく、歯は乳歯が3本生えているのみです。また汗腺も無いため、常に体温調節に気をつけていなければなりません。

 

治療やリハビリ以外にも、イジメなど、これまで多くの困難を経験してきたメラニーでしたが、何があっても夢を諦めることはなかったと言います。

モデルの仕事に応募し始めたきっかけは、ボーイフレンドの助言だったといいます。彼は「こんな外見の人間なんてどこを探してもいない」と、メラニーにモデルや女優のキャスティングに積極的に参加するよう応援してくれたのです。その見事なスタイルとユニークな容姿を活かしながら少しずつモデルの仕事をこなすようになったメラニーでしたが、容姿に対して批判的な意見も聞くことも決して少なくはありませんでした。

「義歯を入れているときの方がいいと幾度となく言われた。『歯がないのにどうやって食べるの?』と聞かれることも多かった。でも、足のない人でもマラソンが走れる。何事も、視野や見方に関係しているのだと私は思っている」

メラニーのモデルショットをご覧ください。

メラニーは26歳のとき、『The Doctors』というテレビ番組の企画で歯科インプラントを入れる手術を受けました。しかしそれから8か月後メラニーはそれを全て取り出してしまいました。インプラントを入れた当時は、それで人生が変わるかもしれないと考えたそうですが、その後、ありのままの自分で十分に満足していることに気づき、取り外すことを決めたそうです。

現在はニューヨークに拠点を置き、いまやトップブランドのモデルを務めるメラニーはミュージックビデオやアート作品への出演もこなすなど、超個性派として活躍中です。自分を「恥ずかしがりや」と呼ぶメラニーですが、現在の美の基準に惑わされることなく、ありのままの自分を素直に受け入れ生きるメラニーは、誇り高き強い心を持った女性であることは間違いありません。あるインタビューで「長い間あなたを受け入れなかった世界に対して怒りを感じるか」と聞かれたメラニーはこう答えています。

「いいえ。昔も今も怒りはない。怒りを感じたことがあったとしたら、それはきっと周りにそう考えるように仕向けられたからだと思う」

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