生体子宮移植を受け世界で初めて出産を迎えたスウェーデン人女性

マリン・ステンベリは、スウェーデンのヨーテボリに住む30代の女性です。マリンには、20代の頃から一緒に暮らしているパートナー、クラス・ニルソンがいます。 二人にとって幸せのゴールは家族を作ることでしたが、そこにたどり着くためには大きな障害がありました。

マリンはロキタンスキー症候群という先天的な病気のため、腟と子宮を持たずに生まれてきました。20代の頃に造膣手術を受けていますが、現在の医学で人口子宮は作ることができず、子宮の無い彼女に子供を産むのは無理なことでした。それでもクラスは諦めきれなかったのです。

クラスは当時29歳だったマリンに、ヨーテボリ大学のある画期的な臨床試験へ応募するように説得します。多くの応募者の中から最終的に9人の女性が選ばれ、マリンはその内の一人でした。参加者の9名は誰もが子供を産めない身体を持った女性でした。

研究プロジェクトの目的は、なんと「子宮移植」、そして移植を受ける受容者(レシピエント)の妊娠および出産を目的としたものでした。これまでの研究からは、死者から提供された子宮は移植後に拒絶反応が起きる可能性が高いことが分かっていました。そのためマリンが参加したのは生きているドナーから子宮を移植する生体子宮移植を試みる試験だったのです。

子宮の提供者となったエヴァ・ローゼンは、家族ぐるみで付き合いのある61歳の女性でした。2人の息子、そして4人の孫を持つ彼女はすでに閉経を迎えていました。エヴァからマリンへの子宮の移植手術は無事成功します。そして手術から43日後に医学的奇跡が起こりました。その日、マリンは35歳で人生初の月経を経験したのです。

そしてそれから1年後、彼女は妊娠します。体外受精の為に前もって11の卵子を用意していましたが、1回目の受精で見事に成功。マリンとクラス、2人がこれまでずっと待ち望んでいたことが現実となりつつありました。

胎児は順調に成長していきましたが、31週目に問題が見つかったため帝王切開での早めの出産となりました。しかしヴィンセントはいたって健康的な赤ちゃんでした。早産が子宮が移植されたことによる異常であるかは分かりませんでしたが、マリンとクラエスにとってそれはどうでもいいことだったといいます。念願の赤ちゃんを自分たちの腕に抱くことができたのですから!

ヴィンセントは今年で4歳になります。彼が誕生するまでに両親が歩んだ信じられない道のりについてはまだよく理解することができませんが、観察力の鋭い、よく笑う男の子です。ドナーのエヴァ・ローゼンは、彼のおばあちゃんのような存在になりました。移植された子宮はマリンが免疫抑制剤を服用し続けなくていいよう、出産後に取り出されています。

臨床試験に参加した9人の女性の内7人の身体は、移植された子宮を受け付けることができました。ヴィンセントは一人目の赤ちゃんでした。マリンに続き、その後3人が子供を妊娠・出産しています。この高い成功率は今後維持されることはないと考えられていますが、不妊のママから生まれた奇跡の赤ちゃんヴィンセントは世界中の女性達に希望を与えています。

マリンのように先天的、あるいは後天的な理由での子供が作れない人は世の中に大勢います。そんな人たちでも子供を生めるなんて信じられない時代になりました。医学の進歩にあなたも驚いたなら、シェアしてください。子宮移植による出産は他の国では当面難しそうですが、病気によって妊娠が不可能な女性にとって希望の光となりそうですね。すごい!

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