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彼女の育ての親は祖父だった。しかしこの20歳の女性の部屋で見つかったものが切なすぎた。

父親が突然姿を消すというのは、どんな子どもも家族も体験すべきではない辛いできごとです。一生消えることのない事実となり、去っていった父親への自分の感情を整理するのは非常に難しいことです。残される人たちのことを顧みず、家族を捨てて新たな人生を歩むことにした父親に対して、あなたならどう感じるでしょうか?

ある母親が娘の部屋に手紙を見つけます。その手紙の中で娘は、自分を捨てて出て行った実の父親に対する感情にしっかりと向き合っていました。もし自分がこの少女の立場だったら、なかなかできないことです。

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「まだ会ったことのないお父さんへ 

私はあなたの名前を知らないし、知ったからといって何をするわけでもないので知りたいとも思わない。あなたはきっと私がこの手紙に、あなたのことをひどい父親と思っていることや、私を捨てて出て行った行為の恥を知れとでも書くと思っているかもしれない。でも違う。私が伝えたいのは・・・

あなたを許したいということ。

私のそばにいてくれなかったことを許したい。なぜなら、そのおかげで私は精神的に強くなれたから。小さいころ、学校で父の日のイベントにはおじいちゃんが来てくれた。『お父さんはどこ?』って聞かれるときには、いないと答えるしかなかったけど、でもお父さん役はちゃんといた。おじいちゃんはすでに父親の経験があったから、私にどんなことを教えるべきかを知っていた。誰にもどんなことにも負けちゃいけないって教えてくれた。私がどんなところに行っても人間としていつだって対等に扱われるように。

あなたが私のことを自分の人生から切り離したことを許したい。そのおかげで私はほかの頼るべき人を見つけられたから。おばあちゃんは、礼儀正しく信頼できる人になれるよう教えてくれた。付き合いのある人にはいつだって正直にしなさい、嘘をつくのはどんなひどい言葉を言うよりも悪いことだからって教えてくれた。私が失礼な態度をとるのは許さなかったし、もしそんなことをしたらお灸をすえられた。本当よ、おばあちゃんはいつも本気だったわ。

あなたが親でいてくれなかったことを許したい。なぜなら、お母さんがもう片方の分まで頑張ってくれたから。お母さんは、私が生まれてすぐに仕事を始めた。2人の子どもの面倒を見ながら、フルタイムの仕事をして、何不自由なく育ててくれた。思うようにいかないこともあったかもしれないけど、お母さんがしてくれたことすべてに私たちは永遠に感謝し続ける。休暇のときは、私たちが旅行に行けるよう必死に働いてくれて、最高の時間を過ごせるようにしてくれた。私が参加したステージやコンサートも全部見に来てくれて、写真も撮ってくれた。お母さんはどんなときも側にいてくれたし、私が覚えている限りいつでも私のことを誇りに思ってくれていた。

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全部を許したい。おかげで私はずっと良い人間になれたと思うから。小学校の入学も、高校の卒業も、大学への進学もあなた無しでやってこれたから。今こうして、自分がどんな人間でどんな人間になりたいのかを知ることができた。自分が親になったとき、お手本にしたいのがどっちの親かも。あなたがいないからって私が成功できないわけじゃないし、そのことがあったからこそ、もっと頑張って成功しようって思うようになった。あなたに証明したいわけではなく、自分自身に証明するために。この家族の人数は時間とともに増えてきたし、これまで私が出会ってきた人たちがみんなあなたの抜けた穴をしっかり埋めてくれていた。

だから覚えていてほしい。私を置いて出て行ったとき、お母さんと一緒にいるのをやめたとき、目の前の課題から逃げ出して行ったとき、あなたは私の人生をめちゃくちゃにしたわけではなかった。私の人生はあなたなしでも続いていった。あなたもその後、幸せを見つけたことを心から願っている。私を作って、けれど私を欲しがらなかったあなたを、私は許します。

心を込めて

あなたがこの世に誕生させ、だけどいらなかった女の子より」

 

私たちの元から誰かが去っていくとき、そうさせておくより仕方ないのかもしれません。その人がいなくなったことにも、物事すべてがそうであるように、必ず何らかの理由があるはずです。この女性は、父親がいなくても人生を充実させる方法を知っています。ある女性の美しい許しの手紙でした。誰にでもできることではありません。