生まれつき右手がない少年が、右手のない父を持つ家族に引き取られる

キリルはカザフスタンの孤児院で育ちました。院の職員たちは、彼に里親家庭が見つかるチャンスはかなり低いものと考えていたそうです。 キリルには生まれつき右手がなく、特にカザフスタンでは障害を持つ子供を養子に希望する人は少ないのが現状なのです。キリルが生後20日目に両親に捨てられてしまったのも、この障害が理由でした。他の子供たちが引き取られていくなか、自分に家族が見つかならい理由をキリルは幼いながらに理解していました。

しかしあるとき、運命的な出会いがキリルを待ち受けていました。孤児院を訪れたカナダ人夫婦のデイブとレスリー・フェイシーが右手のないキリルを見て、彼を引き取りたいと申し出たのです。夫婦は孤児院の職員に考え直すように言われた上、「本当に手がひとつしかない子供でいいのですか?」と確認されたそうです。しかし、夫婦の心は決まっていました。

カナダの空港で、キリルに大きな驚きが待っていました。空港で夫婦と2人の新しい息子キリルを迎えてくれたのはデイブの父親でした。デイブの父親もまた、生まれつき手がひとつしかなかったのです。デイブの父親は、何も言わずに膝をついて右腕を差し出しました。それはキリルにとって特別な瞬間であったに違いありません。キリルはおじいちゃんの手のない腕を嬉しそうに握り返しました。

こうしてキリルの新しい生活が始まりました。英語が上達するにつれ、友達もでき、障害に必要なサポートも受けられるようになりました。デイブは言います。

「私の父は尊敬されるビジネスマンで、パラリンピックにも出場したことがあります。やる気さえあれば人は何でも出来るということ、そして人生を楽しむ術を私たちに教えてくれました」

デイブとレスリー、そしておじいちゃんに見守られながら、キリルはしっかり育っていくはずです。

おじいちゃんと右腕で交わす握手が大好きだというキリル、素敵な家族が見つかって本当に良かったですね!

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