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泥だらけの靴を履いたホームレス男性がレストランに迷い込んできた。店のマネージャーが彼を指さしたとき、全員が止まってそれを見つめた。

アメリカのアラバマに住むジョーイ・マステンは、近頃娘のステラと一緒に近所のレストランチェーン「チックフィレイ」で食事をしたそうです。そこで彼らが目撃したのは、彼がFacebookにアップしているこの写真の場面でした。

 

(以下、投稿文より)

 

今日はステラと一緒にチックフィレイに行った。ここにはよく娘と一緒に来るんだ。

内装もきれいだし、食べ物もおいしいし、それに中には子供たちが遊べるキッズエリアもあって、そこにあるトラックのオブジェはステラのお気に入りだ。

食事を終わらせ、いつもならステラはデザートなんか見向きもせずにすぐに他の子供たちと遊びに行くんだけど、今日はオモチャの代わりにアイスクリームを買った。

ステラはいつもこのトラックのオブジェの中で食べたがるんだけど、今回に限ってはテーブルに座って食べたがったから、正直僕としてはゆっくりできるしホッとしたよ。

そのとき僕たちが座っていたブースは、レストランに入る前に並ぶ列の人のためにドリンクをサービスで提供しているエリアのたまたま隣だったんだけど、今日はそこでとても美しい出来事があったんだ。

というのも、ホームレスの男性がそのエリアに入ってきて、何か余った食べ物がないかと店に聞きに来たんだ。

相当履き潰された彼の靴には、泥がこびりついて固まっていた。髪だってべとついてボサボサだったし、ひげに至ってはもう手入れも何もされてないという状態に見えた。

近くにいた人々は正直ちょっとこのホームレスから距離をとろうとしているのが見えたけど、そんなことお構いなしに彼は周りの人に話しかけていた。聞かれたから仕方なく答えた、って感じの周りの反応に彼が微笑んでいるとき、そこに店のマネージャーがやってきた。

距離が多少あったから会話が全部しっかり聞こえたというわけじゃないんだけど、どうやらこのマネージャーはホームレスに対し、残飯どころかちゃんとした食事をさせてあげようとしているように聞こえたんだ。その対価として彼が求めたのはお金じゃなく、ただ彼のために祈らせてくれ、というものだった。

ホームレスに対して静まれと言うのでも出て行けと言うのでもなく、色々な業務で忙しいはずのマネージャーが彼に手を置き、本当に祈り始めたんだ。

僕は正直このマネージャーに大きくて美しい愛を感じた。彼にとってホームレスは、まるで目をそむけたくなるような業務の邪魔な存在というわけじゃなく、むしろ彼のような人々のためにこの店をやっているんだ、とでも言うような愛情をね。

僕は、ステラにもこの光景をしっかりと見ておくように言った。娘は何が起きてるの?というような顔をしていたけど、僕が説明すると彼女もうつむいて一緒に祈り始めたよ。

その時僕は思ったんだ。

このチックフィレイというレストランは、ただ単に利益だけを追求しているようなところじゃない。レストランのサービスを通じて人々に貢献したい、そういう理念を持って活動しているんだ、ってね。市場でビジネスを拡大していく中で、様々な批判や攻撃にさらされることもあるけど、彼らは確固たる信念と目的意識を持っているからこそ着実に成長を続けてこれたんだ。

今回の出来事で僕は大切な何かを娘に伝えられたと思っているし、あの時一緒に祈りを捧げていた人々もまた娘に様々なことを教えてくれたと思っているよ。今日のような出来事を僕たちに与えてくれたチックフィレイにはありがとうと伝えたいと思う。

 

アメリカの大手チキン・ファーストフードチェーンのチックフィレイの社長は反同性婚主義を公に唱えるなど、かなり保守的な方針を掲げ数々のスキャンダルを引き起こしています。しかしそんな社長の方針はさておき、この店舗マネージャーの対応は実に素晴らしいですね。今回の心温まる出来事は、ジョーイやステラだけでなく、その場にいた人々全員にとって忘れられないものになったことでしょう。