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18歳のとき、医師にセックスが痛いと訴えた娘。3年後、母親が予想外の行動に出る。

親は子供のためならなんでもするもの。イギリスのウェールズに暮らすジュリー・ブラッドフォードもまた、愛おしい娘の為にある思い切った決断をした母親です。ジュリーは、娘のジェシカが出産できないことを知ったとき、娘の「母親になりたい」という夢を叶えるために何でもする準備が出来ていました。

ジェシカは18歳のころ、性交の度に下腹部感じる痛みに悩まされ膣からの出血を心配して病院を訪れました。初診ではある種の性病であることが考えられましたが、念のために行ったその後の検査で衝撃的な事実が判明します。わずか18歳という若年のジェシカに、子宮頸がんが発見されたのです。

家族は医師から、治療を終えた頃にはジェシカが子供ができない体になっている可能性が大きいことを告げらました。ジェシカは医師のアドバイスに従い、放射線療法を開始する前に卵子を凍結保存します。

3年の闘病生活を経て、21歳になったジェシカはようやく回復段階を迎えました。ガンを克服したジェシカがまずしたかったこと、それは27歳の夫リース・ジェンキンスとの間に子供を持つことでした。すでに出産できない体になっていたジェシカには代理母出産の道しか残されていませんでしたが、代理出産には非常に高額がかかることを知った夫婦は踏み切れずにいたそうです。そこに、1人の女性が名乗りをあげます。

母親のジュリーでした。

「迷いはありませんでした。娘のためなら、母親なら同じことをしてあげたいと思うに違いありません。娘を助けることができるなら、嬉しい気持ちしかありませんでした」ジュリーは当時の心境を語ります。

ジュリーは45歳で3度の出産を経験していました。高齢ではあったものの健康状態は良好で、医師も少し困惑しながらも家族の決断に賛同してくれたそうです。受精卵の移植は無事成功し、ジュリーのお腹で赤ちゃんは順調に成長していきした。そして2016年12月、元気な男の子、ジュリーにとっては孫になるジャックが誕生しました。

ジェシカとリースは、小さな息子を見つめながら今でも自分たちの幸運を信じられないときがあるそうです。「私の母は世界一勇気ある女性です。息子を生んでくれたことを心から感謝しています。幼い頃から母親になることが夢だったわたしのために、母は夢を叶えてくれたのです。ジャックはなにもかもが完璧な男の子です」ジェシカは言います。

ジェシカは、若い女性たちに定期検診の重要性を訴えます。子宮頸がんは女性なら誰でもかかる可能性のある病気で、発見が遅れ進行すれば、子宮摘出だけでなく、命にかかわることもあります。ジェシカも命は奪われなかったものの病気に出産の可能性を奪われてしまいました。卵子凍結保存を進めた医師の適確なアドバイスや母親の献身的なサポートがなければ、子供のころからの夢を叶えることもできなかったかもしれません。

それにしても、子供が母親ではなくおばあちゃんのお腹から生まれてきたなんて驚きです。これからさらに増えていく、新しい家族の形かもしれません。