スナップショットを拡散されバカにされた女性の訴え

5年前、ミズーリ州在住のジェニファー・クナップ・ウィルキンソンは、意に反して不本意な形で有名になりました。 ジェニファーは、34歳当時も、かなりの肥満体型でした。その日、スーパーマーケットチェーンのウォルマートで電動カートに乗って家族の食料の買い物中だったジェニファーは、ソフトドリンクのパックを買い物カゴに入れようとしてバランスを失い、スクーターごと横に倒れこんでしまいました。

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「そのときフラッシュライトが光り、10代の若い女の子たちがクスクス笑う声が聞こえました。他人に笑い者にされたり中傷されることには慣れていたので特に気に留めませんでした。よくあることでした」ジェニファーは振り返ります。しかしその少女達が写真をオンラインに投稿するなどと夢にも思っていませんでした。

実際にジェニファーの転倒写真はウォルマートの買い物客を笑いのネタにしたサイト「eccentric shoppers」(エキセントリックな買い物客)に投稿保存されていたのです。「デブで野暮なウォルマート顧客」という悪意に満ちた既成概念と共に、投稿は拡散されているようでした。このようなサイトの存在は、被写体となった人間にとっていかに残酷な行為であるかが塾考されるべき問題です。また、評判の悪い大手スーパーでの買い物を避けようにも、近年社会問題なっている買い物難民の現象が際立ってみられるミズーリ州では、買い物の選択肢はあまりない状況です。

ジェニファーの画像は心ないコメントとともに拡散され、ついには彼女自身の目に留まることとなりました。写真に添えられたコメントを読むのは辛い体験でした。転倒により怪我を負ったジェニファーでしたが、心にも深い傷を負うことになります。

4年後、ジェニファーは意を決しコメントを公開しています

Youtube/Isabelle Mitchell

「この写真の最も酷い点は、太った女性がカートごと転倒したのは、ソフトドリンクのケースを棚から取る為にカートから降りるのを面倒臭がったせいだと一般に受け取られていることです。私は脊椎すべり症という脊椎骨があるべき位置からずれてしまう持病を抱えています。私の症状では長時間の立つと脚に痺れと虚弱の症状が出るのです。転倒もこの持病のせいです、当日は痛みがひどく、体力もありませんでした」

Youtube/Isabelle Mitchell

「確かに私の肥満体がこの背中の疾患に悪影響を及ぼしているのは事実です。日常的に減量に取り組み、最近はジムに入会しました。この問題はまだ解決していません。

私が今回の投稿をした理由は、障害者をからかい笑う人々の存在があるからです。一見私は健常者のように見えるかもしれませんが、現実は違います。だから今後、他人をバカにして笑う写真を目にする機会があれば、写真を撮られた本人についてあなたは何も知らないこと、もしかしたら病や障害を抱え日々困難に直面しているかもしれないということを忘れないでください。

笑われて傷つかない人はいないのですから」

Youtube/Isabelle Mitchell

「こんな状況を写真に撮られるのは不本意です。事実、写真を見た人は私が太っているのは怠惰ゆえであると誤解しがちです。または障害者として認定されたいがために太っていると思われることも、肥満の人々は人間以下のバカげたものとしての扱いを受けることもあります。太っていようが人格を持った人間に変わりないということに世間に気づいて欲しいのです」

「何も肥満を受け入れて過失なども大目に見ろ、などと訴えているわけではありません。また同情や哀れみを乞うているわけでもありません。理解と思いやり、同じ人間としての尊厳を求めているのです。私を人間として扱って欲しいのです」

数年経ってようやくジェニファーは勇気を振り絞り発言することができたといいます。ネット社会に蔓延する風潮に一石を投じる良い行いと言えるでしょう。インターネット上で目にする写真の被写体は実在の人物であるという事実を人々はつい忘れがちになります。ジェニファーが今回被害者としての立場から発信してくれたことは、人々にネット上の他人の写真をバカげた対象として扱うことの危険性について再び気付かせてくれたのではないでしょうか。私たちは誰もが被害者、そして加害者となり得るのです。

出典

Daily Mail, Quora

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